平野紫耀&神宮寺勇太&岸優太、歌とダンスでついに見せたNumber_iの真骨頂 「BON」の斬新さを紐解く

 Number_iが「BON」のダンスパフォーマンスMVを6月7日に公開した。

 これまでにも「GOAT」、「Blow Your Cover」とダンスMVを公開してきたが、この2作と比べると「BON」のダンスMVは衣装もセットもシンプルな作り。それゆえ、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太の3人のダンスパフォーマンスによりフォーカスできる内容に仕上がっている。

Number_i - GOAT (Official Dance Performance M/V)
Number_i - Blow Your Cover (Official Dance Performance M/V)

 「BON」のダンスには、スタンダードには行かない面白さがある。

 たとえば、冒頭から少しのあいだは座った状態で、フロアを使ったダンスが続く。重々しいサウンドとは対照的な静かな動作が、「この先何が起こるんだろう?」という観る側の好奇心をかき立てる。立ち上がって少しずつ動きが加わった後、〈あゝ夕焼け盆踊り〉からは歌詞の通り、盆踊り風の振り付けへ。楽曲自体にも和楽器の音色や日本らしい言葉が登場するように、この“舞い”からも和の雰囲気が視覚的に伝わってくる。

 目まぐるしい展開を見せるなかで、サビの〈花咲かせろ/BON〉での胸ヒット&掌を開いたり閉じたりする振り付けは、シンプルでキャッチーだからこそより際立っている。穏やかなものから俊敏な動きまで、「BON」にはさまざまな動きが含まれているが、それぞれを瞬時に切り替えて踊りこなすのは難しい。しかし、シーンごとに異なる表現を彼らはしっかりと自分のものとして落とし込んでいる。

 2番以降は特にフォーメーションの変化が激しい。〈まあ気楽に楽しんで/Number_iはけっこう調子いいね/この瞬間だって Bon Bon Bon Bon〉の部分や、2番サビなどでは、“Number_i”という集合体が平野、神宮寺、岸の3人で成り立っていることを強調するように、歌唱パートに合わせてそれぞれひとりずつセンターを飾っていく。

 大きく動くなかでもピタリとハマる様子から、3人ならではの空気感が表れているように思う(映像内での踊り終えた姿からも)。また、〈TVショー RADIOからドームまで〉のあとの岸のDJプレイのような振りや、間奏で神宮寺が横に出て花火を打ち上げるような動きなど、随所で遊び心が感じられるのも面白い。こうした歌詞や音になぞらえた物語が、「BON」のダンスでは描かれている。

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