EXILE THE SECOND SHOKICHI・NESMITH、アリーナツアーで届けたストレートな熱量 2人の活動の原動力も
競泳 渡辺一平選手との距離を縮めた“NESMITHの平泳ぎのフォーム”
ーーニューアルバムには、あのツアーで披露された4曲のほかに「NEVER SAY GOODBYE」、「high-five~歓喜の音~」という新曲も収録されています。
SHOKICHI:まず「NEVER SAY GOODBYE」は、昨年のEXILE台湾公演で初めて披露させてもらいました。中国のViiiVというシンガー/コンポーザーの方と一緒に作っていきました。中国語は初めてだったので作るのもすごく時間がかかりましたし、発音もすごく大変で。
NESMITH:日本語も英語もそうだと思うんですが、普段使ってる言葉には無い音っていうのがあると思うんですよ。そのニュアンスで意味も変わったりとかすると思うんで、相当難しいですよね。
SHOKICHI:でも今回はAKIRAさんが出演した台湾のリアリティーショーの企画があっての楽曲なので、ありがたい機会をいただいたなっていう感じですね。歌詞が日本語じゃないからなかなか披露する場所が難しいなと思いますけど、すごくいい曲に仕上がったので、披露できるタイミングがあるといいなと思っています。
ーー「high-five~歓喜の音~」はNESMITHさんの作詞であり、ソロで歌唱されている曲。競泳の日本代表、渡辺一平選手の応援ソングになっています。
NESMITH:一平くんはLDHに所属している平泳ぎの選手なんですが、彼が東京オリンピックを目指すタイミングで、GLAYのTAKUROさんも交えて食事をさせていただいたことがあったんです。一平くんもGLAYさんが好きだし、僕自身も学生の頃からずっとGLAYさんの音楽を聴いて音楽の道を目指してきました。金メダルを目指して頑張っている彼を応援したい、そして僕にもTAKUROさんに楽曲提供いただいた歌を歌いたいという夢があったのでお話をしたところ、快く受け入れていただいて実現したんです。
ーー渡辺一平選手とはもともと仲良くされていたんですか。
NESMITH:はい。彼がLDHに入ってきたときに、一平くんが「NESMITHさんとお会いしたいです」って言われてたらしいんですね。その後本人に聞いたら、以前番組の企画で僕と橘ケンチとEXILE TETSUYAで水泳対決をしたことがあったんですけど、「そこで泳いでいたNESMITHさんの平泳ぎのフォームが綺麗すぎて、そこからファンなんです」って(笑)。歌とかパフォーマンスじゃなく、平泳ぎのフォームから自分に興味持ってくれたらしくて(笑)。
SHOKICHI:そうなんだ(笑)。
NESMITH:それで仲良くなったんですよね。ちなみに僕は、ずっと水泳をやってましたし、平泳ぎ専門だったんです。
ーー何がどう未来に結びつくかわからないですね。
NESMITH:そうですよね(笑)。その会食は4年くらい前なので、楽曲が作られたのもその頃なんですよ。一平くんは残念ながら東京オリンピックに出場することはできなかったんですけど、そこからもずっと親交は続いていて。その後も練習や努力を重ねて、今回パリ五輪の切符を手にしたので、改めてこの想いを一平くんに届けたいっていうところから、TAKUROさんにもご相談させていただき、ちょっとリアレンジというかブラッシュアップをし、今回のアルバムにも入れていただけるっていうことになりました。
SHOKICHI:そういう意味のある楽曲って、すごいエネルギーを持ってるなと感じましたね。目的があって、そのために書いて、そして応援する気持ちで歌う。素晴らしいと思いました。東京五輪の話やコロナ禍も経てようやくリリースっていうことでもありますから、いろんなストーリーがしっかり積み重なって、こういう壮大な曲になったんだなと思いましたね。
よりストレートな表現に足を踏み入れられている
ーー今回の『THE FAR EAST COWBOYZ』は、EXILE THE SECONDにとってどういう位置付けの作品になったと思われていますか?
SHOKICHI:いろんなメッセージを受け取ってもらえると思うんですよね。毎日を生き抜く力だったりをテーマに書いていてる曲もあるので、とても意味ある深い曲であり、アルバムになったなと思います。
NESMITH:僕は前作『Twilight Cinema』から、自分たちの等身大な言葉や楽曲、振りがすごく体に染みやすいなと感じていて。すごく“ひとつになる”という感覚があったんです。ツアー前に出したEP『THE FAR EAST COWBOYZ E.P.』の3曲もそうだけど、SHOKICHIの歌詞が、すごく今の自分たちの世代感というか、経験してきたいろんなことを経て生まれたものだから、より自分たちの言葉として伝えられるんですよね。責任感もそうだけど、言葉そのもののエネルギーをすごく感じているので、今のEXILE THE SECONDはいろんなことを経てきた上で、この言葉を、この想いを伝えたいんだっていうものが感じられるアルバムになってるんじゃないかと思います。
ーー『Twilight Cinema』のツアーは日常を忘れさせてくれるようなエンタテインメントが繰り広げられていた印象でしたが、『THE FAR EAST COWBOYZ』はもっとダイレクトに、楽しさや心強さを打ち出したツアーになっていたなと感じました。
SHOKICHI:嬉しいです。
NESMITH:ストレートを投げれるようになったかもしれないですね。前はそれこそ、かっこいいこととか、言葉やパフォーマンスなんかもスケールで見せようとしてたところがあった気がするんです。それはそれで当時の正解だったと思っているんですけど。でも6年ぶりのアリーナツアーで、いろいろ経てきて、もっと自分たち自身の体や言葉を使って伝えるっていうストレートなものになってるんですよね。鎧を脱いでじゃないですけど、裸でも何でもできるというところに、やっと少し足を踏み入れられているのかなって感じはあります。
SHOKICHI:またひとつ“グループ力”が上がったのかなと思います。みんなが同じ方向を見て、全員が同じことを思えて、それをメッセージとして発信できる。メンバー同士の足し算というより掛け算のような、一人ひとりの力もみんなの力も倍になって、すごいエネルギーが生まれていると思うんです。エネルギッシュなグループになったなというふうに思いますね。
ーー今回帯同されたTHE JET BOY BANGERZの皆さんも、そんなEXILE THE SECONDの皆さんに一生懸命食らいついていくぞっていう意気込みがひしひしと伝わってきました。
SHOKICHI:彼らに、想いの部分だったり、ライブのテクニカルな部分だったり、そういうものを直接繋げられたのは、自分たちとしてもとても重要な、そして大きな収穫があったなと思いますね。
ーーTHE JET BOY BANGERZを含む全員で作り上げた酒場でのシーンは、ミュージカルのような見応えがありました。リハーサルも含めて、かなり大変だったんじゃないですか。
NESMITH:その前の「On My Way」から、いわゆるサポートっていう形じゃなく、ちゃんと彼ら自身を見せたいっていうのもあったので、みんなに出てきてもらったんです。ボーカル3人にも歌ってもらって、最後のフェイクもその会場ごとにそれぞれ変えたりして。やっぱりああいうシーンがすごく温かくて自分たちらしいなと思うんですよね。自分たちもふっと力抜いて、本当に焚き火しながらちょっとチルしてるような感じだったんですよ。その後にあの酒場でのパフォーマーコーナーが来るんで、THE JET BOY BANGERZとEXILE THE SECONDのシンクロというか、混ざり合ってる感じを楽しんでもらえる2曲の流れだったんじゃないかと思いますね。きっとファンの皆さんも、すごく引き込まれたんじゃないかなと思います。
SHOKICHI・NESMITH、活動の原動力
ーー12月に大阪と静岡で行われる追加公演『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2024 "THE FAR EAST COWBOYZ" 〜THE ENCORE〜』も楽しみです。
SHOKICHI:せっかくですから、ちょっとだけ季節柄というかそのシーズンならではの曲も届けられたらなというふうに思っています。
NESMITH:今回のツアーに参加できなかったって方はもちろん、参加していただきたいですが、DVDをめちゃくちゃ観て来てもらっても楽しんでもらえると思います。みんなで大打ち上げじゃないですけど、このツアーを、そして2024年をみんなで締めくくろうという感じになりそうですね。この先も僕らは火に薪をくべながらさらに燃え上がっていくので、来年以降のことも楽しみにしてもらいたいなって思ってます。
ーーこの5人で作り上げるEXILE THE SECONDのエンタテインメント、完全に火がつきましたよね。
SHOKICHI:そうですね。今とてもいい形だと思います。やっぱりツアーができると充実感が増しますね。
ーーそんな中で、たとえば今の自分の活力になっているものなどはありますか?
SHOKICHI:今自分がプロデュースしているLIL LEAGUE、KID PHENOMENON、THE JET BOY BANGERZ、WOLF HOWL HARMONY。彼らの活躍がめちゃめちゃ自分の人生の楽しみになってますね。(曲を)書けば書くほど、日に日に想いが増していきますし。彼らのおかげでもう1回夢を見させてもらっている感じです。夢は、アリーナツアーそしてドームツアー。みんなに叶えてほしいなと思ってます。
ーーNESMITHさんはどうですか。
NESMITH:甥っ子ですかね。小さいときからライブやイベントを観に来たりしているのでメンバーも知ってるんですけど、その子が今年19歳になるんですね。
SHOKICHI:え、19歳!?
NESMITH:そう。高校も卒業して。
SHOKICHI:もう19歳……やばくない(笑)?
ーー完全に親戚のおじさんみたいな反応です(笑)。
NESMITH:まさに(笑)。今音楽の専門学校通っていて、バンドでボーカルやりたいって言ってる。
SHOKICHI:ボーカルなんだね。
NESMITH:少なからず親戚に僕みたいな叔父さんがいて(笑)、そういうところに触れる機会が多かった彼が、音楽の道を目指して選んだのがバンドのボーカル。自分がやってきたことを見てくれてたことがすごく嬉しいし、口には出さなくても、きっと刺激を受けてくれてたんだなっていう気づきがあったりもしたんですよね。彼が今後どういうふうに夢を掴んでいくのか、その過程を見ていくのも楽しみだし、そういう人が近くにいるんだから自分もまだまだ負けてらんないなってなって思います。最近は多感な時期なのか、なかなかライブは観に来てくれないんですけど(笑)、12月の大阪か静岡には呼びたいと思ってます。
ーーEXILE THE SECONDのライブは、ファンの皆さんの年齢層が本当に幅広いですよね。お子さんもすごく多いです。
NESMITH:実際、過去のEXILE THE SECONDのアリーナツアーへ、妊娠中に元気をもらいにと足を運んでくださった方がいらしまして、そのときに観た「RAY」いう楽曲のパフォーマンスに感動してくださり、産まれてきたお子さんに“レイ”という名前を付けていただいたそうです。そして去年の『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2023 〜Twilight Cinema〜』に、大きくなった“レイ”ちゃんと一緒に観に来てくださったんです。
SHOKICHI:そんな嬉しいことないですよね。
NESMITH:6年ぶりのアリーナツアーということで、前回開催時は学生だったから行けなかった人が行けるようになったとか、あのときは1人だったけど今回は家族と来たとか。6年経ってなお、このEXILE THE SECONDを共有してくれているんですよね。そういえばファイナルがちょうど母の日だったんですけど、「お母さんの人ー?」って言ったら3分の2ぐらいがお母さんだったんですよ(笑)。きっとそれくらい、6年前とは境遇が変わっても足を運んでくれてる方がたくさんいるんだなって、嬉しく思いましたね。
ーー12月の追加公演も、たくさんの方にご覧いただきたいですね。
NESMITH:本当に完成度の高いツアーでしたから、アンコール公演もぜひ楽しみに来ていただけたらなと思っています。
■リリース情報
EXILE THE SECOND『THE FAR EAST COWBOYZ』
6月5日(水)リリース
https://exilethesecond.lnk.to/QFJsoO_20240605-album
EXILE THE SECOND公式サイト:https://www.ldh.co.jp/management/the_second/