ICEx、目標へと向かう大きな一歩 一人ひとりの想いを伝えた初ツアーファイナル

 ICExが、4月28日に東京・たましんRISURUホール 大ホールにて『ICEx First Concert Tour 2024「SCRAMBLE PARTY!」』のファイナル公演を開催した。

 今回はICExにとって記念すべき初ツアー。3月に開催された東名阪公演のチケットが完売したことにより、4月28日に2回の追加公演が行われた。さらに、この日は動画配信サービス・U-NEXTでのライブ配信も行われ、会場に来られなかったCOOLer(ICExファンの名称)にも見守られながら、これまでの集大成となるパフォーマンスを届けた。本稿では、28日の2部公演の模様をレポートする。

 この日もチケットはソールドアウト。会場はCOOLerたちがびっしりと客席を埋め尽くし、開演前から熱気に満ちていた。オープニングムービーに続いて、ピンクを基調としたポップな衣装を身につけた8人が登場。これから始まる楽しい時間を予感させる「It's party time!」でライブは明るく幕を開けた。虹色に光る照明やスクリーンに映る鮮やかなネオンサイン、頭上で回るミラーボールが華やかに彩る中、ステージ上ではメンバー同士で肩を組んで顔を見合わせたり、抱き合ってはしゃいだりと、演出に負けない輝きを放っている。

 続く「Play The Music」ではクールなダンスを見せ、新たな表情で会場を魅了。2ndシングル曲「シブヤ 午後6時」では、阿久根温世の「最後の最後まで声出して盛り上がっていきましょう!」という煽りを合図に、COOLerからは熱いコールが上がる。その頼もしい声援を受けたメンバーは、桜の花びらのように軽やかに踊り、レトロポップなサウンドに合わせて弾んだ歌声を披露。さらにキュートな振り付けと豊かな表情で、会場中の視線を奪っていった。

 ここで、自己紹介を兼ねたメンバー挨拶へ。本公演にかける意気込みやCOOLerへのメッセージを思い思いに伝え、最後に志賀李玖が「今日はたくさん愛していくけど、もっと声出せますか! 今日は僕らICExとCOOLerで最高の日にしていきましょう!」と力強く締め括った。静かな雨の音と共に始まったのは、このライブのために作られたという、千田波空斗と八神遼介のユニット曲「listen to your heart」。2人は、これまでにないシリアスで大人びた表情を見せながら、抜群の歌唱力を存分に発揮し、繊細なハーモニーを生み出す。曲のラストでは、向かい合わせになって高まる感情をぶつけ合うように歌い上げ、観客の心を強く掴んだ。

 黒いハットとトレンチコートを身につけた残りのメンバーが再び登場すると、2人が作り上げたムーディな空気をそのままに、激しいダンストラックから「COUNT DOWN」へ。この曲では、しなやかなダンスと繊細なボーカルに加え、メンバーの表現力の高さに驚かされる。ピンク色のライトが照らし出すメンバーの顔には、これまでとは別人のような妖艶さが溢れている。メンバー同士で互いの顎に手を添えて熱い視線を交わし合う振り付けでは、割れんばかりの大歓声が会場に響きわたった。

 コートを脱ぎ捨てた彼らは、「ナイトフライト」でエネルギッシュなステージを見せ、「Destiny」へ。八神の「今、ここにいるみんなとこの場所で出会えていることは、奇跡ではなく、Destiny」という言葉から始まったこの曲は、ICExとCOOLerの絆とこれまでの歩み、そして未来への希望を歌詞に込めたメッセージソング。青空をバックに歌い上げる8人の姿は、きっとCOOLer全員の胸に深く刻み込まれたことだろう。

 MCパートでは、“トークボックス”からお題を引き、「生カメラに向かってキュン台詞」を披露することに。志賀は「ライブが終わったらデートでも行く?」と爽やかな笑顔と共に誘い、阿久根は優しいトーンで「俺と付き合ってくれへん?」、竹野世梛は照れながらも「ほんま、めっちゃ好きやで!」と関西弁で真っすぐに告白。山本龍人は「今日も愛してくれる?」と首を傾げながら可愛く問いかけ、八神は「僕と……付き合ってください!」という台詞と共に華麗なターンと投げキスまで披露。中村旺太郎は「お前の目、綺麗だね」とキザに決め、筒井俊旭は「これからもずっと隣で、とっしーって呼んでな」とキュートな笑顔で投げかける。ラストの千田は「ねぇ……今他の人見てたでしょ? 俺だけ見てよ」とドラマのような台詞を低い声で言い放ち、盛大な歓声を受けた。

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