有華のラブソングはなぜ女性から支持される? “恋すること”を全肯定するポジティブなメッセージ

 例えば「Baby you」は片思いの心情を歌った曲であり、サビ以外のパートで歌われるのは〈ねえ今日は最低な気分/あの子と歩いてるのをみたの〉といったライバルへの嫉妬、〈胸いっぱいの溢れる想いに/わかるでしょ ねえ わかるでしょ〉といった縮まらない距離へのもどかしさだ。一方で、サビでは先述の〈好き〉と繰り返すフレーズが登場し、ラストは〈やっぱりやっぱり君なんだ!会いたいよ〉〈君にあげる世界一の愛のうた〉と、高ぶる気持ちを表現した言葉で締めくくられている。「Partner」では、〈毎日可愛いって言ってね〉〈適当なごめんはやだよ〉と繊細な乙女心も歌いながら、楽曲全体では生涯を共にする相手への愛情が描かれている。

有華「LOVESICK」Music Video

 2月4日にリリースされた「LOVESICK」も、「Baby you」と同じ片思いソングだ。曲名のとおり、歌われているのは意中の人と友達以上の関係になれないことへの煩わしさ。恋に悩む様子を描きながら、〈1番の特効薬はあなたのSmile〉と、相手を愛おしく思う気持ちをポップに歌い上げている。恋は楽しいだけじゃない。相手を大切に想うからこそ、傷つくことや苦しくなる場面もあるだろう。有華の楽曲には、こうした胸が締めつけられるような瞬間を様々な角度から切り取りつつ、「大丈夫」と励ましてくれる優しさも込められているように思う。

 「告うた」では、終盤で〈似合わないかもしれない/私じゃないかもしれない〉と、相手へ想いを伝えることへの葛藤が不安交じりの声で歌われている。そこから〈でも後悔したくない/今すぐ伝えるんだ〉と続けることで、自身も“後悔したくない”と思わせられ、背中を押された気分になるだろう。そして印象的なのが、〈どんな答えだとしても伝えたかったんだ/好きって気持ちをくれてありがとう〉というパートだ。たとえ結ばれなかったとしても、相手を好きになったことでふいにドキドキさせられたり、一緒にいる未来を想像して楽しい気分になったりと、自分の日常が彩られた事実は変わらない。そんな恋をすることの素晴らしさも、「告うた」では描かれている。

 恋愛は時に苦しいし、切ない。でも、それ以上に楽しいこともたくさんある。そんな恋愛に対する前向きなメッセージが、彼女の明るいキャラクターも相まって、リスナーの共感を得ているのだろう。誰かを愛することの喜びが、有華の歌には詰まっている。

■リリース情報
2024年2月28日(水)リリース
「告うた」
配信リンク:https://lnk.to/kokuuta

2024年2月4日(日)リリース
「LOVESICK」
配信リンク:https://lnk.to/Yuka_LOVESICK

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