櫻坂46、一期生の卒業で加速する“世代交代” 成熟期迎えたグループは壁を乗り越えられるか
メディア、楽曲の両方でグループの中心を担う二期生
二期生に目を向けると、守屋麗奈、田村保乃、増本綺良といったメンバーが朝の情報バラエティ『ラヴィット!』(TBS系)のシーズンレギュラーを務めたほか、大園玲がラジオ番組『櫻坂46の「さ」』(文化放送)にて初代MCを務めるなど、メディア出演の多くを担っている。井上梨名、大沼晶保、武元唯衣、増本がレギュラー出演する『サクラミーツ』(テレビ朝日)での活躍を見てもバラエティでの中核は二期生である。
そんな彼女たちの覚悟の強さを感じたのが「Start over!」だ。活動休止中の遠藤光莉を除いた一期生と二期生全員が参加した同曲のMVでは“解放”がテーマになっており、オフィスを舞台に現代に生きる私たちを縛り付けるルールを取っ払って各々が踊り狂う姿は力強く、それでいて神秘的な美しさもある。この映像を見たときにまず浮かんだ言葉は原点回帰。とはいえ、単なる欅坂46時代への懐古ではない。過去を受け入れつつも、未来へと挑戦し続けるグループの意思が見えた。そんな楽曲の中心にいるのはセンターの藤吉夏鈴をはじめとした二期生。彼女たちが一期生のバトンを受けて、グループの未来を担っていく。
三期生の成長と飛躍
さらに、“世代交代”というワードを一層強く感じさせる出来事が三期生の加入である。彼女たちは欅坂46と櫻坂46に憧れを抱いて入ってきた世代だ。筆者はドキュメンタリー『私たち、櫻坂46三期生です』での涙を流しながらも真摯にパフォーマンスに向き合い続ける11人の姿が今も脳裏に焼きついている。
今年は加入したばかりの彼女たちにとって目まぐるしい1年だった。恒例の『おもてなし会』を経て、初めて全国ツアーに参加、『IDOL RUNWAY COLLECTION Supported by TGC』では三期生メンバーだけでステージにも立った。ドキュメンタリーではまだまだ発展途上だった彼女たちが怒涛のスピードで成長していく姿はなんとも頼もしい。
これまで発表してきた三期生楽曲は谷口愛季がセンターの「夏の近道」、山下瞳月がセンターの「静寂の暴力」、中嶋優月がセンターの「Anthem time」、小島凪紗がセンターの「マモリビト」の4曲だ。中でも「静寂の暴力」で見せたパフォーマンスは三期生の集大成とも言えるものだった。それが表れていたのが『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』でのこと。センターステージに現れた山下がメインステージで待ち受けるメンバーと合流してパフォーマンスが始まると、ラストサビに入る直前に一瞬の静寂が訪れ、メンバーの息遣いだけが会場に響きわたる。その光景は息を呑むほどに美しかった。
そして12月2日まで全10公演にわたって開催された三期生だけの公演『新参者』を完走。最終公演では欅坂46時代の楽曲「語るなら未来を…」を披露したが、印象的だったのは村山美羽の「私たち三期生が気持ちを込めて、先輩たちが大切にしてきたものを引き継いでいきます」という力強い言葉。先輩の思いを背負っていくという覚悟は本物だ。
一期生が後輩へバトンを託し、二期生・三期生はその思いを背負ってグループを未来へと繋いでいる。三期生の個性的なキャラクターを見ると、一人ひとりがそれぞれのフィールドで活躍していくのはそう遠くないだろう。櫻坂46のDNAはしっかりと受け継がれていく。
※1:https://sakurazaka46.com/s/s46/diary/detail/53637
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