麻倉もも、初めてずくめのソロツアーで全ファンを桃色に 生バンド率いて届けた最高のステージ

 一変して明るく華やかな「あしあと」では、ギターのまろやかなカッティングにラップ調のリリックが乗るAメロでオーディエンスの身体を揺らすと、軽やかにステップを踏むような心浮き立つサビを穏やかに奏でる。「6年前、この曲でデビューしました。聴いてください!」と披露した「明日は君と。」ではフロアも大盛り上がり。これまでも彼女とバンドが構築する迫力や、楽曲の織り成す世界を存分に楽しんでいたオーディエンスだが、その熱気が更に一段増したようである。疾走感のあるロックチューンに続き、爽快な「Run for you」、ベースのスラップが率いるイントロでボルテージを挙げた「Shake it up!」へ。さらに「Fanfare!!」に差し掛かると、熱気は底なしに上昇。手振りでオーディエンスとステージがコミュニケーションを取りながら、強固な一体感を作り出す。

 そんなこの日の幸せを分かち合うように「満開スケジュール」を披露したのち、「最後の曲です、思い残すことなく楽しんでください!」と「ピンキーフック」へ。どこかクールな表情も見せながら、華やかなステージを作り上げた。

 アンコールでは、エレガントかつ懐かしさの漂う新曲「プリンセスじゃなくても」、「恋のプレリュード」を続けて披露。10月1日から毎週行っていた本ツアーを振り返り「私もこのツアーで成長できたんじゃないかなって思います。いかがでしょうか?」と問いかけ、大きな拍手に笑顔を見せると、「自分自身でそう感じることってあんまりなくて。認めてあげられるようになったのがすごく大きかったので、このツアーができて本当によかったです」と続ける。そして「最後はみんなに感謝の気持ちを込めて、一人ひとりと目を合わせて歌うので、みなさんも気持ちを伝えてください!」と「彩色硝子」を披露。ステージの前方まで出て手を振りながら歌った楽曲には、彼女自身のおおらかさを表したような優しい雰囲気が漂っていた。

 再度感謝を伝えた麻倉がステージから捌けたあとも、嵐のような拍手と手拍子が中々鳴りやまない会場。そんな熱烈なラブコールを受けてみたび麻倉が姿を現すと、「せっかくなので1曲!」と「ピンキーフック」を再度披露。熱量たっぷりの演奏と麻倉の弾んだ歌声に、オーディエンスも身体を自由に動かす。「最高のツアーでした!またどこかでお会いしましょうね!」と清々しく終えたツアーファイナル。彼女の優しさや愛らしさが存分に発揮された1stソロツアーは熱狂のうち終幕した。

TrySail、麻倉もも&雨宮天&夏川椎菜がそれぞれ磨いたオリジナリティと個性 ツアー『Re Bon Voyage』を観て

麻倉もも・雨宮天・夏川椎菜の3人組声優ユニット・TrySailによるライブツアー『LAWSON presents TrySail…

麻倉もも、“恋の歌”と共に歩んだソロデビュー5年の歳月 ボーカリストとしての成長を振り返る

3人組声優ユニット TrySailの一人、麻倉ももによる9thシングル『ピンキーフック』が8月18日にリリースされた。ソロ活動5…

関連記事