CYNHN、歩みを止めなかったZeppワンマンへの軌跡 「生」の現場を今こそ見ておくべき理由
2022年2月には、2ndアルバム『Blue Cresc.』がリリースされた。このアルバムでは、多くの楽曲の曲名に「-V-」という文字列が含まれていたが、それは既存曲を4人で歌い直したものだ。そこには、過去を乗り越えていこうとする4人の姿勢が歌声に強く表れていた。そして、過去への捨てがたい感傷を捨てようと、もがいているようにも私の耳には響いた。私自身がそうであるように。結果的に『Blue Cresc.』の再録曲群は、驚くほどのメランコリーを含んでいた。4人で歌い直された「水生」は、メンバーの痛みが歌声を通じて鼓膜に突き刺さるかのように狂おしい。2020年3月にリリースされたシングル「水生」は、コロナ禍に襲われることを私たちが知らない時期に制作された楽曲だ。もしコロナ禍がなければ? そんな仮定も意味を成さないほど残酷な現実を前に、CYNHNは再録で静かに叫んでいるように感じられた。
その『Blue Cresc.』の新曲のなかでも、高橋國光(österreich) が作詞作曲した「水の中の」は、ときにアブストラクトなほどのサウンドのなかで、メンバーが淡い歌声を響かせており、まさに新境地だった。一方で、渡辺翔が作詞作曲した「アンサンぶる」は、〈肥溜め〉という単語まで出てくるほど挑発的だった。現在のCYNHNには強い刺激もある。『Blue Cresc.』は、前進するCYNHNの姿を活写したかのようなアルバムだった。
そう、メンバーの離脱を経験しても、コロナ禍に直面しても、CYNHNは歩みを止めなかった。そこに複雑な感情を抱くファンもいることだろう。ただ、その“答え合わせ”をするには、Zepp DiverCity TOKYOでのCYNHNを見るしかないのだ。そこで、現時点でのすべての回答をCYNHNの4人が見せてくれるはずだ。
■リリース情報
2ndアルバム『Blue Cresc.』
発売中
https://cynhn.lnk.to/BlueCresc
■ライブ情報
『CYNHN ONE MAN LIVE「Blue Cresc. -ν-」』
2022年5月1日(日)開場16:00 / 開演17:00
会場:Zepp DiverCity TOKYO
https://cynhn.com/contents/507959
<チケット情報>
プレミアムチケット:12,000円
一般チケット:5,500円
後方チケット:2,000円
プレリザーブ先行
受付期間:4月14日(木)10:00〜4月21日(木)23:59
一般発売
受付期間:4月26日(火)10:00〜4月30日(土)23:59
オフィシャルサイト:https://cynhn.com/