Jr.EXILE、パフォーマンスの魅力を徹底紹介 高いスキルと熱量でステージ彩る個性豊かな4グループ

ポップかつ洗練されたステージングのFANTASTICS

 FANTASTICS from EXILE TRIBEは2018年12月にデビュー。リーダー・世界が中枢となって作り上げられる多彩かつスキルフルなダンスパフォーマンスがまず特長として挙げられる。加えて、EXILE TRIBEの既存イメージから一線を画すような八木勇征・中島颯太の清涼感溢れる歌声も大きな特長であり、その2つの要素を活かしたポップかつ洗練された音楽性が魅力である。

【Music Video】Flying Fish / FANTASTICS from EXILE TRIBE

 特に1stアルバム『FANTASTIC 9』までは「Flying Fish」に代表される爽やかなポップナンバーのイメージが強かったが、2020年11月のシングル『High Fever』以降の作品は80'sサウンドやファンクビートで新境地を切り拓いており、昨今では4組の中で最もディスコ/ファンクの色味が強いグループとなっている。また、その過程を踏む2ndアルバム『FANTASTIC VOYAGE』では「Drive Me Crazy」と「Summer drops」という振り幅の大きい2つの新録曲がそれぞれ好評を博した。“カワイイ”にも“カッコイイ”にも、さらにはコミカルにも振り切れる、変幻自在のキャラクターも彼らの大きな強みである。

【Music Video】High Fever / FANTASTICS from EXILE TRIBE
【Music Video】Drive Me Crazy / FANTASTICS from EXILE TRIBE

 また、彼らの個性を語る上で外せないのが、全員が継続的に取り組んでいる俳優活動である。特に昨年から今年にかけては八木、堀夏喜、木村慧人がそれぞれ初めて地上波ドラマへの単独出演を果たしており、中でも八木はW主演の一人として大抜擢された『美しい彼』(MBSドラマ特区)での好演が国内外で話題に。中国語圏最大のソーシャルメディア・Weiboで開設した個人アカウントが「1月に最も注目された人気アカウント」に選ばれるなど、海外ファンが急増する結果に繋がった(※3)。

 そうした追い風もあってか、近頃では『MUSIC BLOOD』(日本テレビ系)などグループとしての地上波番組でのパフォーマンスの機会が増加。4月からは昨年の舞台の続編にあたる『BACK TO THE MEMORIES PART2』の上演が開始される他、新たな冠番組『ふるさとファンタ』(フジテレビ系)の放送も始まる。多方面で活躍するエンタテインメント集団として、今年は躍進の一年となるだろう。

【Music Video】サンタモニカ・ロリポップ (Santa Monica Lollipop) / FANTASTICS from EXILE TRIBE

7色の声で高い音楽性を繰り出すBALLISTIK BOYZ

 BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEは2019年5月にデビューした。EXILE TRIBEでは唯一全員がマイクを持ち、ボーカルとラップ、ダンスとアクロバットを複合させたパフォーマンスで魅せる7人グループだ。

 活動歴で言えば最も若いグループだが、それを感じさせない実力と海外志向の楽曲により、すでにEXILE TRIBEのグループとして独自の路線を開拓しつつある。特に昨年リリースされたシングル曲「Animal」はその高い音楽性とクオリティによりファン層を超えて支持され、彼らの新たな代表曲となった。

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE / 「Animal」Music Video

 当然ながら彼らの楽曲は(一部を除いて)7人の声が交錯して成り立っているのだが、かなり明瞭に個性が分かれており、聴き分けは容易い。ボーカル陣は声量と肺活量で深い歌声を聴かせる日髙竜太、低音から高音まで抜けが良くキャッチーな声質の加納嘉将。そして、シャープな歌声を甘く優しく響かせる深堀未来、優美な声音と細やかなフレージングが魅力の砂田将宏。前の2人は大まかに分けるとパワフルで、対する後の2人は繊細という印象もある。またMC陣に関しても、明瞭な発音とタイム感で軽快なフロウを生み出す海沼流星、太く低い声と息遣いでフレーズによって質感が変わる松井利樹、大人っぽい色気のある滑らかなフロウでバランスよくパートを引き受ける奥田力也と、それぞれ特長が異なる。各人の声の個性を見事に活かしきる構成の妙というのも、彼らの楽曲の醍醐味と言える。

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE / 「PASION」 Documentary Music Video
BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE / 「SUM BABY」Music Video

 BALLISTIK BOYZは、グループの半分以上が幼少期からダンスに親しんできた実力者だが、振り付けは、その中でもNY留学を経験している深堀、奥田、砂田の3人が主に担当(※4)。「PASION」のサビなど一目見て印象に残る振り付けや、「Life Is Party」「SUM BABY」で客席と一体になって踊れる振り付けなど、毎回キャッチーなものが多く、それぞれ高い人気を得ている。

 2020年にわずか3公演で中止となった初めての単独ツアーを昨年ようやく仕切り直し、全国のファンに会いに行ったBALLISTIK BOYZ。また、昨年には過去の楽曲をほぼ網羅したフルアルバム『PASS THE MIC』を発売。その軌跡に1つの区切りが付けられ、新章が始まった。次の一手にも大いに期待したい。

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE / 「All Around The World」Music Video

 続けて紹介してきた通り、4組はそれぞれに大きく異なる特色を持つ。存在ごと惹かれてしまうような“推し”メンバーを探すでもいいし、グループごとの違いを聴き比べるでもいい。楽しみ方は千差万別であり自由だ。

 ただ、昨年それぞれの単独ライブを観覧した限り「ライブエンタテインメントの“体験”と“コミュニケーション”を届ける」ことに賭ける強い熱意と信条は、4組それぞれに共通するところであると考えている。現在ではYouTubeや、冒頭で触れたゲームアプリなど、ライブ映像に触れられる機会が多く用意されている。もし彼らに少しでも興味が湧いたら、まずはそのパフォーマンスを観てみることをお勧めしたい。

※1:https://www.tokyoheadline.com/585429/3/
※2:https://twitter.com/therampagefext/status/1467846282115174400?s=20
※3:https://mdpr.jp/news/detail/3018812
※4:https://cancam.jp/archives/1061132

Jr.EXILE特集 ~活躍広げる4組の現在地~

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