SixTONESが発揮するトーク力とバラエティ経験値の高さ 『バリューの真実』に期待する6人の爆発力

 前述のように、グループではMCを担当する田中樹。毎週土曜の夜に放送の『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)ではメインMCとして番組を牽引している。その生放送で発揮されるMC力の高さは語るまでもなく、ゲストとしてもトーク力と持ち前のキャラクターを発揮する。1月に『王様のブランチ』(TBS系)の「接待グルメ」企画に出演した際には「子どもの頃からモテていた?」と聞かれると、「はいはい」と即答。「謙遜するのは嫌なんで事実だけを述べます」と気風がいい。自信に溢れたトークの説得力、そして「おぎゃーからいままでずっとモテてます!」と記憶に残るキャッチーなフレーズも飛び出した。言葉のチョイス、コメントのキレのよさからは経験値の高さを感じた。

 MCの印象はないかもしれないが、いざとなれば進行もやってのけるのが森本慎太郎。『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)では“シンタロー”として親しまれ、いまや番組に欠かせない存在だ。昨年の放送では城島茂が仕事で欠席と、TOKIO不在の放送回があったのだが、そこで手腕を発揮。加藤英明准教授と2人で自ら体を動かしてロケを行ったほか、調理中にモザイクが入る場面では絶えず言葉をはさんで実況を行ったり、城島に倣ってダジャレを差し込んだりと、見事な仕事ぶりだった。

 松村北斗も同様に、ゲストとして番組に出演した際には安定したトークを見せる。昨年11月に『土曜スタジオパーク』(NHK総合)に出演した際には、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の役どころ、雉島稔のイメージを損なわないトークを聞かせた。話の組み立て方が見事で、理路整然としつつも滑らか。そしてユーモアも忘れずに盛り込んだ。どこかキリッとした雰囲気がありつつ、爽やかに和やかに。一方で『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)では、先輩にも萎縮することなく向き合い、注目を誘う骨太なトークを交わしていた。

 そんな一人ひとりの力があるので、6人が揃うとさらに面白みが増す。生放送の音楽番組のトークコーナーはもちろん、CM前のわずかな尺でも何かしらを見せてくれる。いまや6人が出演する生放送とくれば「何かが起こるのでは」と期待してしまうほどだ。グループのYouTubeチャンネルでは6人ならではの自由さがあり、バラエティでは番組の特徴やポジションを理解した仕事ぶりが光る。

 さて、『バリューの真実』では4月5日の放送に先駆けて、3月29日に55分のスペシャル拡大版が放送される。ジェシーと田中は10代の頃から同局の『Rの法則』に出演しており、等身大の悩みと向き合ってきた。20代になったいま、今度はSixTONESとして、そしてMCとして同局に戻ってきたのも感慨深い。SixTONES 6人が、どんなトークを展開するのか。この春、Eテレがさらに賑やかになりそうだ。

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