KAT-TUN、櫻井翔参加の「CRYSTAL MOMENT」で見せた新たな方向性 嵐から受け継いだメッセージも

困難を乗り越えたからこそ響く、KAT-TUNのメッセージソング

 長年にわたってテーマソングを担当し、楽曲で選手の背中を押してきた嵐であるが、今回KAT-TUNへバトンが渡されたことには非常に大きな意味があるように思う。メンバーの脱退や退所が相次ぎ、一時は充電期間に入ったKAT-TUNの3人。しかし見事復活を遂げ、現在はグループでの活動に加え、スポーツキャスターや俳優、バラエティやYouTubeなどメンバー個々での多角的な活動もめざましい。「CRYSTAL MOMENT」は困難な時期を3人で乗り越えてきた彼らが歌うからこそ、選手をはじめ聴く人の心に響くメッセージ性の強い楽曲に仕上がっているように感じた。

 ラップパート以外も、広大な北京の雪景色を彷彿とさせるメロディに乗せた力強い歌詞を、亀梨の伸びやかで艶のあるボーカルをはじめ、正確なリズム感で高い安定性を感じる中丸、サクラップの流れを完璧に引き継ぎながらも独自のライミングを披露する上田と、3人の個性が上手く融合することで厚みのある楽曲となっている。

 櫻井はキャスターとしてオリンピックの取材をする中で、勉強を重ね、アスリートたちへの敬意を忘れず、真摯に向き合い続けた。その結果、アスリートたちから絶大な信頼を得るに至り、櫻井だけに見せる柔らかな表情やコメントを得るまでになった。今回櫻井は“日テレ系北京2022オリンピック”で同曲に乗せ、スペシャルキャスターとしてアスリートたちの活躍を伝える。

 テーマ曲は、日テレ系のオリンピック関連の中継やニュースなどで何度も耳にする機会があることからも、後に「CRYSTAL MOMENT」を耳にすると北京五輪の名場面が浮かんでくるような、長く人々の心に刻まれる楽曲となることだろう。

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