KAT-TUN、櫻井翔参加の「CRYSTAL MOMENT」で見せた新たな方向性 嵐から受け継いだメッセージも

 KAT-TUNの新曲「CRYSTAL MOMENT」が、デジタルシングルとして2月4日より配信限定でリリースされた。同日午前0時から各配信サービスでのダウンロード/ストリーミングがスタートし、楽曲の全貌を心待ちにしていたファンを中心に大きな話題を呼んでいる。“日本テレビ系 2022 冬季スポーツテーマソング”である同曲でKAT-TUNが見せた新たな方向性を、楽曲の魅力とともに考察してみたい。

 「サクラップ……!!」、配信された「CRYSTAL MOMENT」の冒頭を聞いた筆者の第一声である。同曲は楽曲タイトル及び曲中のラップパートの構成と詞を嵐の櫻井翔が手がけている。この情報が発表された際はKAT-TUNファンに加え、嵐ファンからもリリースを楽しみにする声が挙がっていた。

 冒頭の〈Finally, the day has come〉という力強いリリックから始まる最初のラップパートは、グッと聴く人の心をつかむ実に櫻井らしいアプローチであり、そのワンフレーズを聴いただけで熱いモノがこみ上げて来た人も多いのではないだろうか。

 振り返れば、2004年のアテネ五輪の「Hero」をはじめとして、2008年の北京五輪では「風の向こうへ」、前回2018年の平昌五輪の「白が舞う」など、日テレ系冬季オリンピックのテーマソングは嵐の楽曲が採用されてきた。そのテーマソングを担う役目が、今回の北京五輪でKAT-TUNへと引き継がれ、その上で櫻井が楽曲のタイトルやラップ詞を担当することは感慨深く、オリンピックの開会式の日に合わせての楽曲配信にもテンションが高まった。

レコーディング現場で垣間見えた、櫻井とKAT-TUNの関係性

 さらにファンのテンションを上げたのは、日テレ系北京2020オリンピックの公式TikTokアカウントから配信された楽曲メイキング動画である。動画ではスタジオでレコ―ディングをするKAT-TUNの3人と、それをディレクションする櫻井の姿が。櫻井が亀梨和也に対し細かなニュアンスを伝えた上で、ブラッシュアップを促すアドバイスを伝えると、亀梨は即座に修正してみせる対応力の高さをうかがわせる場面も見られた。また櫻井から「完璧です」と評された中丸雄一は楽曲に対し、「デモで翔くんのラップを聴いた瞬間にアスリートの人たちが活躍するシーンが思い浮かんだ」と、櫻井のリリックを絶賛。そして櫻井を兄貴と慕う“強火櫻井担”の上田竜也は、レコーディングでもサクラップを彷彿とさせる完璧なフロウを披露。歌い方について、「あまりいかつくならない方がいいかなと懸念している」という控えめな上田に対し、櫻井は「色が出た方が面白い」と上田らしさを出すようにとアドバイスし、「めちゃくちゃいい。いい感じ」と絶賛した。

@ntv_olympic

#CRYSTALMOMENT#KATTUN#櫻井翔#亀梨和也#上田竜也#中丸雄一#北京2022オリンピック#北京五輪

♬ オリジナル楽曲 - 日テレ系北京2022オリンピック - 日テレ系北京2022オリンピック

 レコーディングを終えてほっとした表情の上田に「(曲を)聴き込んだよね? やったよねきっと?」と櫻井らしい鋭い指摘が飛び出すと、上田は「兄貴のリリックを伝えないと」と嬉しさを滲ませながらも尊敬する先輩に向き合う実直な素顔を覗かせる。そんな上田に対し櫻井は、「感動しました。凄い」と嬉しそうな笑顔を見せた。リリックに関して上田は「〈血と汗の染み付く帆を張れ〉という部分は、KAT-TUNでなければなかなか出てこない。KAT-TUNっぽく書いてくれている」と分析するとともに、出場する選手に対しても「できれば本番前に聴いてテンションを上げてもらいたい」とメッセージを送っていた。上田の言葉の通り、曲の後半に配された〈血と汗の染み付く帆を張れ どこまでか我が頂上まで〉の部分は、KAT-TUNらしさと同時に嵐のニュアンスも感じさせる。リリックからは大胆なインパクトと緻密な計算を併せ持つ、櫻井のライティングセンスを感じ取ることができるのではないだろうか。

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