乃木坂46 齋藤飛鳥、櫻坂46 田村保乃、日向坂46 加藤史帆……年女=3坂道の黄金期、2022年活躍への期待

 櫻坂46の98年組は、前身の欅坂46時代に卒業生の長濱ねるを始め主力メンバーが集中し、“最強の98年組”と呼ばれていた過去がある。櫻坂46も1期生の卒業が多い中で、先輩として2期生を牽引し続けてきたのが98年組の渡邉理佐。『non-no』専属モデルとして活躍し、後輩の憧れの存在でもある渡邉。また、櫻坂46はこれまで2期生がセンターを務め欅坂46との差別化を図ってきたが、3rdシングル『流れ弾』のカップリング「無言の宇宙」で、欅坂46から数えて6年目にして初センターを務めた。同じ98年組の小池美波、齋藤冬優花と共に欅坂46時代の魂を後輩たちに背中で伝授するという意味でも、櫻坂46を発展させ、古参ファンを繋ぎ止める重要な役割を担っているメンバーと言えるだろう。

 2期生では田村保乃と関有美子が98年組。特に田村は2021年、櫻坂46初の写真集『一歩目』を発売し、特技のバレーボールに関する仕事や、イオンカードのCMにも主役的な立ち位置で出演。そして櫻坂46はこれまでセンターを森田ひかる、藤吉夏鈴、山﨑天のトロイカ体制だったが、3rdシングル曲「流れ弾」で田村がセンターに抜擢。その長い手足から繰り出されるパワフルなダンスは、いい意味で従来の櫻坂46のイメージを突き破った感があり、新たなイメージを定着させた。

 改名から4年目を迎える日向坂46は、3月に控える『3周年記念MEMORIAL LIVE ~3回目のひな誕祭~』にて延期されてきた東京ドーム公演を開催予定。2022年は、これまでの集大成となる勝負の年だ。日向坂46の年女は、1期生では加藤史帆、高本彩花、高瀬愛奈、東村芽依の4人。なかでも“日向坂46の天使”として、パフォーマンス、バラエティと日向坂46のムードメーカーとしてグループを牽引してきた加藤は、『レコメン!』(文化放送)火曜日アシスタントや『CanCam』専属モデル、昨年は『ラヴィット!』(TBS系)期間限定レギュラーを務めるなど、様々な場所で日向坂46の名前を世間に広めた。5thシングル曲「君しか勝たん」では、日向坂46になってから初のセンターに抜擢された。これまでは2期生を支える役回りだったが、今年は先頭に立ってグループを牽引。『紅白』でセンターを務めたことで、名実共に日向坂46の顔に。長い道のりを乗り越えて辿り着いた東京ドームで、彼女がどんな表情でパフォーマンスを見せるのか。そして目標達成後にグループをどこへ導くのかに注目したい。

 2期生で唯一の年女は宮田愛萌。文学少女とぶりっ子キャラという2つの顔を持ち、特に文学の方では、國學院大学文学部を卒業し、司書の単位も取得した。2021年は『小説現代』にエッセイを特別寄稿、「わたしの推しの光文社古典新訳文庫」に本の推薦者として参加するなど、文学分野での独自路線を開拓した。小説家としても活躍した乃木坂46の高山一実が卒業した今、坂道グループを代表する文芸アイドルとしての活躍が期待される。個性派集団の日向坂46に、また1人、新たな道を行くアイドルが誕生した。

 寅年の坂道メンバーは、グループを牽引するメンバー多いだけでなく、個性的な面々が揃っている。そして後輩思いの心優しいお姉さんという要素がある。各グループが過渡期を迎える中、そんな年女たちの例年以上の活躍に期待したい。

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