GENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZ……LDHアーティスト注目の夏ソング（後編）

FANTASTICS from EXILE TRIBE「Drive Me Crazy」

　昨年秋から80’sリバイバルを取り入れ、近作では主にファンクビートとの親和性を高めつつあるFANTASTICS。8月18日発売の2ndアルバム『FANTASTIC VOYAGE』のリード曲「Drive Me Crazy」は、シティポップ感のあるイントロから意表を突くように始まるハウスビートとカッティングギター、グルービーなベースラインが今まで以上にクールな魅力を感じさせる。GENERATIONSの白濱亜嵐らが作曲を手掛けており、アウトロまで目まぐるしく展開する構成をタイトル通りのドライブ感で聴かせる。また、1人の女性を追いかけるメンバー達の高速パフォーマンスを躍動するカメラワークとともにスタイリッシュに演出したMVは公開後、かつてない勢いで再生回数を伸ばしている。

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE「SUM BABY」

　今年2月にリリースしたシングル『Animal』の音楽性が高く評価され、幅広い層に名が知れ渡ったBALLISTIK BOYZから、昨年の「SUMMER HYPE」に続いてさらなる夏ソングが届けられた。若手グループらしい弾けるようなポップさにまず惹きつけられるが、ローファイなリフとトラップビートとが絡み合うサウンドや、勘所を押さえた聴き応えあるボーカルには、前作にも通じるこだわりが感じられる。ZERO（YVES&ADAMS）が紡ぐ詞の語感と彼らの歌声は相変わらず相性抜群であり、特にサビでは、パワフルかつ安定した歌唱が魅力の加納嘉将の第一声にぐっと心を捕まれる。なお、前作に続き『SUM BABY』もカップリングが充実しており、珍しくダブステップを取り入れた「HANDS UP」や、ラップチーム（奥田力也、松井利樹、海沼流星）制作の「Chasin’」などバラエティに富んだ作品となっている。

　『BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE』のリリースも記憶に新しいJr.EXILE。今夏の新曲も、世代の近い4組ならではの曲調の差別化が計られており、なおかつグループ毎に追求されている“強み”が如実に出たものとなった。前編・後編合わせて計8グループの新曲を紹介したが、各曲まとめて聴き比べてみると自分の“ツボ”がわかっていくのも楽しみ方の一つである。色とりどりの“夏”の音楽表現を、お好みで楽しんでみてほしい。