Hey! Say! JUMP、ENDRECHERI、L’Arc～en～Ciel、松下洸平、緑黄色社会……8月25日リリースより新譜5作をレビュー

　L’Arc～en～Cielが約4年半ぶりにリリースした新曲が、満を持してパッケージ版で発売となる。本作は、5月にバンド史上初のデジタル先行リリースされた楽曲で、PC向けオンラインゲーム『BLUE PROTOCOL』のオープニングテーマソング。冒頭から持ち味でもある華麗なバンドサウンドを遺憾なく発揮しながら、壮大な世界観の広がりを感じさせるサビへの流れは、まさにL’Arc～en～Cielのお家芸そのもの。ツヤのあるhydeのボーカルが、〈鼓動よ響け時空を超えて届けよう ミライへ〉と、高らかに宣言するとき、彼らが歩んできた30年の月日が走馬灯のように蘇る。デビュー30周年イヤーを飾るにふさわしい、さらなる未来へと続く始まりの1曲だ。（渡部）

　昨年3月まで放送された、連続テレビ小説『スカーレット』（NHK総合）への出演を機にブレイクを果たした松下洸平のメジャーデビュー第1弾シングル。かつて“洸平”名義で音楽活動をしていたものの、俳優業を続ける上で一時中断していた彼が、再びシーンへと帰ってきた。タイトル曲「つよがり」は、松尾潔を作詞とプロデューサーに迎えた王道のバラード。恋の終わりに際した男の心情を切々と歌い上げる技量は、松尾が手がけてきたCHEMISTRYやEXILEらと遜色のないほどで、シンガーとしてのポテンシャルの高さが伺える。また、カップリングに収録のR＆Bスタイルの「STEP!」と、オーガニックなサウンドが印象的な「みんなが見てる空」は自身の作詞作曲によるもの。振れ幅の広い音楽性も今後の飛躍を期待させる。（渡部）

　男女混合4ピースポップロックバンド、緑黄色社会の4枚目のシングル。表題曲の「LITMUS」は、木曜ドラマ『緊急取調室』（テレビ朝日系）の主題歌として書き下ろされた楽曲で、誰もが持っている“秘密”をテーマにしたミドルテンポのロックバラード。美しいアンサンブルで聴かせるドラマチックな展開がヒリヒリとした緊迫感を生み、長屋晴子の聡明なボーカルを際立たせている。いつものポップな印象とは真逆のアプローチも痛快で、バンドとしてのタフさが感じられる仕上がりだ。カップリングには映画『都会のトム＆ソーヤ』主題歌に起用されている「アーユーレディー」と、SEA BREEZE CMソングとしてもおなじみの「これからのこと、それからのこと」も収録。（渡部）