乃木坂46 大園桃子、“涙”とともにあったアイドル活動に幕 白石麻衣のポジション担う人気メンバーとしての歩み

 乃木坂46の大園桃子が、7月4日に自身のブログでグループからの卒業、芸能界からの引退を発表した。

乃木坂46『逃げ水』(Type A)

 大園は2016年、3期生として乃木坂46に加入。同年12月、日本武道館で開催された『お見立て会』の「命は美しい」でセンターポジションに抜擢。初めての3期生楽曲「三番目の風」、続く「思い出ファースト」でもセンターを務め、2017年8月リリースの18枚目シングル曲「逃げ水」で与田祐希と共に初選抜にして初のシングルセンターを任せられた。

 彼女の5年間を一言で説明するとすれば、筆者は「涙」というワードが浮かぶ。思い出すのは、『お見立て会』から2カ月後に上演された『3人のプリンシパル』の囲み取材での出来事。緊張のあまり身体を震わせ、涙を流しながら「意気込みは……舞台上で絶対に泣かないように頑張ります」と言葉を詰まらせつつ精一杯にコメントする大園の姿を今でも鮮明に覚えている(参考:乃木坂46・3期生による初公演『3人のプリンシパル』開幕 先輩・生駒里奈からのアドバイスも)。

乃木坂46 『逃げ水』

 2019年に公開されたドキュメンタリー映画『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』においても、映し出されているのは極度の緊張、焦り、パフォーマンスの難しさに面食らう大園の姿だ。『乃木坂工事中』(テレビ東京系)の収録現場で行われた先輩メンバーとの初対面では緊張のあまりにその場で倒れてしまう。コンサート開演前の裏側で取り乱し、インタビューでは「素の自分」でいることと「アイドル」という存在の狭間で大園は揺れていた。一方で、乃木坂46が「シンクロニシティ」にて2年連続の日本レコード大賞を受賞した際、大園が「なんか……乃木坂46も悪くないなって思った」「こんな素直に思ったの初めてかもしれない」と齋藤飛鳥と共に喜びの涙を流すシーンは映画のクライマックスの一つにある。

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