櫻坂46、メンバーの隠れていた個性が発掘? 魅力を巧みに引き出す『そこさく』の企画力
このように、ここ最近の同番組の企画はメンバーの魅力を巧みに引き出している印象だ。「Nobody's faultゲーム」の回にしても、メンバーの長所をアンケートで集計し本人に答えさせる“自分の長所当てクイズ”が印象深い。メンバーたちがお互いのことをどう見ているか知れる上に、バラエティ的にもしっかりと盛り上がり、さらに他人から見た長所を本人が知ることで今後の活動にも繋がるメリットもある。単にゲームをするのではなく、こうしたメンバーの良い部分や人柄、そしてメンバー間の関係性が同時に浮かび上がる企画は跳ねているように思う。また「決起集会」の回では、ぶりっ子キャラを定着させたいという守屋麗奈の提案に対し、あまりそういったキャラクターとは縁のないメンバーたちにも振ることで盛り上がりを生んでいた。良い面をアピールするのももちろん重要だが、普段あまり見られないことをすることで生まれる意外性も必要だ。なぜなら今回の幸阪のように、隠れていた個性が発掘されることもあるためである。
そういう意味でも、今回の「センス女王決定戦」はメンバーの様々な一面が見れた回だったように思う。大沼晶保の独特の感性が味わえた“沼ソング”にしろ、山﨑天の芸術センスにしろ、番組キャラクター選手権で“バラエティセンス”を見せた井上と武元唯衣の2人にしろ、番組の企画がメンバーたちの個性を存分に輝かせていたのではないだろうか。
■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
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