櫻坂46、2020年は“変化と開花”の年に 欅坂46からの改名、メンバー変動、新体制導入……激動の一年を振り返る

変化と開花の一年

 昨年この連載で2019年は欅坂46にとって“土台作り”の一年だったと表現した(欅坂46、2019年は“痛み”を乗り越えさらなる成長へ 長濱ねる卒業から選抜制度導入までを振り返る)。対して、2020年は“変化と開花”の一年だ。

 平手友梨奈をはじめとした多くの1期生がグループから離れ、ついには改名という決断に至ったが、新しく加入した6名を筆頭に2期生メンバーが大活躍。特にバラエティ番組における新2期生の活躍は目覚ましく、改名も作用してグループの雰囲気は大きく変化している。

 開催したライブは3本(イオンカード会員限定で開催したライブも含めれば4本)。先の見えない状況の中でも歩みを止めることなく攻め続けた。ライブは彼女たちらしい気迫あふれるダンスとこだわり抜いた演出の数々で、欅坂46時代の5年間に築いた“土台”の上に成り立っていることがうかがえる。小池美波のようにパフォーマンスで新たな魅力を発揮するメンバーも現れた。

 満を持して打ち出した新体制によりセンターに立った2期生3名は、まるで桜の花のように新鮮な輝きを放っている。小柄な森田から繰り出されるパワフルな「Nobody’s fault」、普段はクールな藤吉夏鈴の笑顔弾ける「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」、最年少の山﨑天による爽やかなチームワーク感あふれる「Buddies」など、今までの彼女たちにはない新しい一面が開花した。

櫻坂46 『Nobody's fault』

 土台の上にそびえ立っていた木はごっそりと入れ替わり、新しく桜の木が立ったこの一年。2期生を中心とした現在のグループが、どこまで成長していくのか期待したい。困難な状況の中でも果敢に挑戦していく前傾姿勢に、未来への希望を感じた一年だった。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)

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