EXILE 橘ケンチ、新政酒造とのコラボ日本酒「陽乃鳥橘」に自信 「予想を裏切るレベルでおいしい」

 EXILE/EXILE THE SECOND・橘ケンチが、12月2日に新政酒造(秋田県秋田市)とのコラボ日本酒「陽乃鳥橘(ひのとりたちばな)」の発売を記念して『新政酒造佐藤祐輔氏を招く〈陽乃鳥橘〉リリース記念お披露目の会』を行った。

 イベントはGINZA SIX13階のTHE GRAN VIPで開催され、雑誌『Discover Japan』の抽選に当たった40名が集まった。橘と新政酒造・佐藤祐輔社長のトークのほか、7日に一般発売される「陽乃鳥橘」の最速試飲会と先行販売も実施した。

 嘉永五(1852)年創業の新政酒造は、高度な技術を要する天然の乳酸菌を活用する酒造りを行い、伝統と技術の啓蒙活動にも力を入れているという。8代目社長である佐藤祐輔は東京大学文学部卒という異色の経歴や、挑戦的な酒造りでも注目されている。佐藤の哲学に感銘を受けた橘は、自ら酒造を訪れ酒造りに参加したほか、瓶の種類やデザインなどにも関わった。

 橘と新政酒造がコラボ日本酒を販売するのは今回で二度目、今年は貴醸酒「陽乃鳥橘」を完成させた。貴醸酒は仕込み水に日本酒を用いる醸造法で一般的に甘口なのが特徴で、今回の「陽乃鳥橘」は亜麻猫のオーク樽や杉樽熟成を使用。佐藤は「お酒がまたお酒になるので味がまろやかで濃くなる。酒が腐りにくくなるという日本古来の知恵が生んだ作り方」と説明。橘は「貴醸酒だけど甘すぎず飲みやすくて、予想を裏切るレベルでおいしい」と完成を喜んだ。また、「クリスマスをイメージし、一緒に過ごす人を想像して作った。ドライフルーツなどと合わせてもおいしいし、食前酒や食後のデザートにもなる。恋人や家族など、大切な人と過ごすときを彩ることができたらうれしい」とアピールした。

 1年ぶりに新政酒造を訪れた橘は、「また変わりましたね。設備も新しくなっているし、蔵人さんも増えた」と振り返った。橘が印象的だったのは、麹造りが蓋麹(ふたこうじ)に変わっていたことだという。木製の箱の中に麹が1kg〜1.5kgずつ小分けに管理されているため、膨大な手間がかかる手法だ。「江戸時代のつくり方で、手間はかかるがやはりこれが一番うまくいく」と佐藤。また、米を蒸す甑(こしき)が大釜からせいろに変わっていた点にも注目した橘。佐藤は「松本酒造がせいろを使っていて、いいなと思ってうちでも試した。全国で5軒くらいしか使っていない」という。その発言を受け「僕が美味しいと感じた澤屋まつもと(松本酒造)、田中六五(白糸酒造)、そして新政酒造さんのお酒は、せいろを使っているという共通点がある。蔵を見させていただいたとき、せいろのお米のパラパラ具合がよかった」と橘。その視点に佐藤も「さすが酒造りに関わっている人は違う」と感心していた。

 手法の変化について佐藤が「せいろを取り入れたことで麹が良くなった結果、手間がかかる蓋麹にできた」と明かすと、橘は「一気に変わったと思っていたけど、段階を踏みながら理想に近づけていたんですね」と深くうなづいた。橘が訪れた4〜5月以降にも変化があり、麹室のレイアウトを使いやすくし、床や壁の素材までも麹造りに最適なものに変更しているという。

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