長澤知之、アコースティックツアーで聴かせた切実な歌声 松江潤も迎えた最終公演レポ

 再び長澤と山本の2人編成に。「歌の歌」では客席にシンガロングを求める場面もあり、会場に一体感を生んだ。その後も敬愛するショーン・スミスへの哀悼の意を表したカバー「Wrapped in my memory」、〈弱い人間の歌〉という歌詞が印象的な「コウモリウタ」、そして初期から歌い続ける長澤の原風景のような「僕らの輝き」と続く。インタビューで長澤は「弱ってた自分に寄り添ってくれたような歌を、自分も歌うことができれば」と語っていたが、胸に刺さる切実な歌声や歌詞、メロディは客席の1人ひとりの心にそっと寄り添っているように感じた。

 この日のアンコールでは新曲「戦士は夢の中」も披露。今作に続くバンドサウンドの新作でも、『ソウルセラー』とはまた違った歌声を聴かせてくれそうだ。

(文=村上夏菜/写真=福政良治)

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