Official髭男dism、Nulbarich、RIRI、ビッケブランカ…未来担う若手集ったSpotifyイベントレポ

『Spotify Early Noise Special』レポ

RIRI

 次に登場したのはRIRI。ダンサー4人を従えて圧倒的なビジュアルで魅せるステージングだ。しなやかなダンスと歌唱力という”フィジカル”で押していく様子は痛快。キュートな見た目とは裏腹に、キレのあるダンスで会場を魅了していく。「That’s My Baby」「Summertime (with KEIJU)」「HONEY」とキャッチーかつポップな楽曲でインパクトを残していった。

Nulbarich

 イベントも終盤に差し掛かり、6組目に登場したのは現在押しも押されもせぬバンドに成長したNulbarich。スモークが大量発生し、ピンクのライトに照らされてボーカルのJQが登場。異様な雰囲気の中、1曲目「It’s Who We Are」のイントロのギターリフが鳴り始めると同時に大歓声が起きる。ギターのバッキングだけでも聴衆の身体を揺らすことのできる稀有なグルーヴの持ち主である彼らは、到底日本産のバンドとは思えない。その後「VOICE」「Zero Gravity」「Almost There」とまるで一曲かのように演奏が流れてゆき、盤石なバンド演奏のグルーヴに乗ってJQが舞台を自由に彷徨うその姿はまさに“恍惚”。

ReN

 続いて登場したのはReN。ループを駆使して、ギター一本でその場で楽曲を作り上げるスタイルに会場中の視線が注がれる。注目が集まる中で「Life Saver」「What I’m Feeling」を披露し、会場が温まったところで新曲「HURRICANE」をお披露目。研ぎ澄まされた空気感に会場中が吸い込まれていった。

Official髭男dism

 最後に登場したのはOfficial髭男dism。幕が上がりバンドが姿を表すと早くも会場は大熱狂。彼らのパフォーマンスを心待ちにしていた観客の熱い歓声が飛び交う。「ノーダウト」「FIRE GROUND」と披露し、特殊効果を用いた演出を織り交ぜる。図太いベースと飛翔感のあるギターソロの繰り出される爽快な演奏に加え、鳥居型のスクリーンにはメラメラと燃える炎が映し出され、文字通り”気温が上昇する”かのようなステージングに、この日観客のテンションは最高潮に達した。現在ネクストブレイク候補筆頭の彼ら。そんな彼らを後押しするかのような光景であった。

 計8組のパフォーマンスが終了し、最後はステージに全員集合して写真撮影が行われた。終始進行もスムーズでパフォーマンスの質も高く快適な一夜であった。未来を担う若手の活躍の場として、あるいは彼らの門出を見送る場として、このイベントは今後も定番化していくことを願いたい。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
blog
Twitter(@az_ogi)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる