テミン、ジョンヒョン、キー、オンユ……SHINee、それぞれの個性溢れるソロ活動

ファン待望のオンユのソロデビュー

 そして、ファンの誰もが待っていたであろう、SHINeeのもう一人のボーカリスト、オンユが12月5日にソロデビューを果たした。彼が用意したミニアルバムのタイトルは『VOICE』。唯一無二の声を持つと言われるオンユにはぴったりのタイトルだろう。

 アルバムは、オールドポップジャズ風のR&B曲「BLUE」から始まる。曲の歌詞に現れる〈青い夜(푸른 밤)〉は、ジョンヒョンのラジオ番組のタイトルだった。この歌詞に意味があるのかはわからないが、もの悲しいメロディに宿ったオンユの声は、まるで心の叫びのようにも聞こえる。もう一つのオンユの姿を垣間見た気がした。

ONEW 온유 'Blue' MV

 1曲目以降は打って変わり明るく優しい雰囲気の曲が並ぶ。全体的にゆったりした気持ちで聴ける曲で構成され、オンユは語りかける様に歌う。彼の歌声を堪能でき、聴いているだけで彼の温かい笑顔が思い浮かぶようなサウンドだ。

 オンユという名前にかけた「온유하게 해요 (Shine On You)」は、曲名通り“穏やか”な声が溢れた作品だ。この曲はオンユ自身が作詞を手がけたという。アルバムは入隊直前(オンユの入隊は12月10日)にリリースされ、オンユ曰く“ファンのへの贈り物”だという。まさしく、ファンの寂しい心を癒す、彼らしい温かいアルバムに仕上がっている。

全員が全く違う色を持つSHINeeのメンバーソロ

 ここまで彼らのソロ作品のタイトルを見て気づいたことがあるだろう。『ACE』、『BASE』、『FACE』、『VOICE』と、すべて最後に「E」がついているのだ。テミンから始まったSHINeeのソロプロジェクトは、彼らの絆を見せながら展開しているのだ。最後のミンホが今後どんなソロの形を見せてくれるのか、密かに期待したい。

 全く違う色を示してくれたSHINeeの各メンバーのソロ。それぞれが自分たちが表現したい“世界”を持っているからこそだろう。その個性が重なり合った時に“SHINee”というシナジーを作り出し、さらなる明るい光を放つのかもしれない。オンユが入隊し、SHINeeとしての活動は一旦休止に入ったが、彼らがまたSHINeeに戻った時、どんな光を見せてくれるのかが楽しみだ。

■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3~4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体:いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等
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