松たか子&椎名林檎の対極な歌が混ざり合うーー今夜Mステで「おとなの掟」初コラボ

 だが、どちらの歌声も聴いていると、ついつい『カルテット』同様に“行間”を読みたくなってしまう。“ミゾミゾする”のである。聴き手側の想像を掻き立て、楽曲の裏の裏、さらに奥深くまで私たちを誘っていくのだ。

 椎名林檎が、「「おとなの掟」はプロデューサーの佐橋佳幸さんからのリクエストを伺ったら、アップル・レコード時代のポール・マッカートニーの筆致が求められているのだと解釈できました」「オーダー通りにやってるだけです!」(引用:椎名林檎「椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015」インタビュー/音楽ナタリー)と語っているように、「おとなの掟」は『カルテット』のために作られた。だが、同ドラマの放送から1年経った今もなお、多くの人から愛され、全く色褪せない。それは、松たか子や椎名林檎らが歌うことで、それぞれの色に染め上げ、リスナーを飽きさせないからではないだろうか。

 今夜、『ミュージックステーション 2時間SP』(テレビ朝日系)にて、松たか子と椎名林檎が共に歌う「おとなの掟」が披露される。“白と黒”のような対極な歌声が混ざり合うことで、どんな“グレー”色に変化していくのだろうか。

(文=戸塚安友奈)

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