AKB48 渡辺麻友が全うした“アイドル”の姿 ラストセンター曲「11月のアンクレット」から読む

 AKB48が、リリースを来週に控えた50枚目のシングル曲「11月のアンクレット」を、本日『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にて披露する。この曲は、今年いっぱいでグループを卒業する渡辺麻友のセンター曲であり、10年余りの年月を“アイドル”として全うし続けてきた、彼女のラストに相応しい楽曲である。

【MV】11月のアンクレット Short ver. / AKB48[公式]

 「11月のアンクレット」を作曲したのは、同じく渡辺がセンターを務めた「ラブラドール・レトリバー」も手がけた丸谷マナブ。オールディーズの懐かしさと、美しいコーラスからなるナイアガラ・サウンドを彷彿とさせる曲調だ。さいたまスーパーアリーナで開催された渡辺の卒業コンサートでも披露された「11月のアンクレット」は、ほか歌番組でも続々とパフォーマンスされている。『BOMB』12月号で、柏木由紀はこの楽曲について「まゆのアイドルの部分が全部詰まってる感じ」と答えているが、その“アイドルの部分”は楽曲の振付と演出にある。

 渡辺がセンターから一人前進していくサビでは、両脇に並ぶメンバーが代わる代わる渡辺を見送るかのように歌い踊っていく。サビ終わりのDメロでは、渡辺がステージの中央でクルクルと舞踏しながら<思い出はいつか/どこかで片付けるつもり>と歌う。そして、曲のラストで渡辺はステージにマイクを置き、後方に下がるとそこには指原莉乃と柏木が待つ。山口百恵の引退から脈々と受け継がれるこのマイクパフォーマンスは、王道アイドルのイメージを守り続けた渡辺ならではの演出。そして、マイクを置いた先に旧チームBから苦楽を共にしてきた指原と柏木の2人が待っているのは、これからも変わらない3人の関係を想像させる。

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