指原莉乃、渡辺麻友、松井珠理奈、宮脇咲良…『AKB総選挙』めぐる有力メンバーの思惑を読む
6月17日、沖縄・豊崎美らSUNビーチで開催される『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』まで、いよいよ1カ月を切った。総選挙キービジュアル、各メンバーの選挙ポスターが発表され、サブタイトルも「〜まずは戦おう! 話はそれからだ〜」に決定。AKB48の48thシングル『願いごとの持ち腐れ』発売日である5月31日、投票速報がAKB48劇場をはじめとした各姉妹グループの劇場で順次発表される。
選抜総選挙の目玉は、何と言っても「誰が1位の座を射止めるか」。世間の注目度で言えば、『ワイドナショー』(フジテレビ系)などでも最後の総選挙への出馬を表明している、指原莉乃(HKT48 / STU48)が群を抜く。昨年は2位の渡辺麻友(AKB48)に約7万票差をつけ、24万票を獲得。今年は、前人未到の3連覇で有終の美を狙う。アイドルという枠を超え、バラエティタレントから多くの番組のMCを務めるほどに成長した指原。一丸となったファンの熱量も彼女の得票数を支える柱であるが、一般層への知名度という点で圧倒的に有利な位置に指原はいる。
総選挙に出馬するメンバー、参加を辞退するメンバー、それぞれに思いはある。指原の総選挙ラスト宣言は、自身のSHOWROOMでの放送が始まりだった。放送の中で指原は、応援するファンへの負担、上位に自身がいることで若いメンバーが上に行けずつかえている、ということを話していた。『AKB48総選挙公式ガイドブック2017』(講談社)の中でも、「戦う姿を見せることで、後輩たちにも何かを感じてもらいたい」と彼女は語っている。先日、『この指と〜まれ!』(フジテレビ系)の公開収録へ取材に行った際、彼女は「今はまったく卒業は考えていない」と話していた。HKT48とSTU48、2つの劇場支配人を任せられている指原。一般的に総選挙ラストや不出馬となると、卒業の文字が浮かぶものだが、いちアイドルとして戦うことをやめない彼女の姿は、変わらず後輩に刺激を与える存在であり続ける。
同じく最後の総選挙を宣言している渡辺麻友。AKB48の3期生である彼女は、加入から今年で10年が経つ。昨年のスピーチで、「今見えているこの景色は、当たり前じゃありません」と檄を飛ばした彼女もまた、指原同様に若いメンバーを思う気持ちは人一倍強い。印象的なのが、今年の渡辺の選挙ポスターだ。写真フィルムには、これまでの総選挙にてスピーチを行う彼女の姿が映し出され、「そして伝説へ…」の文字がキャッチコピーに浮かぶ。渡辺は、2009年の1回目の総選挙から、唯一“神7”に入り続けている。指原の連覇を阻み、彼女が王座を奪還したのが2014年。絶対的王者に君臨している指原であるが、そこに返り咲きを狙うのが渡辺だ。