1stアルバム『1st Impact』インタビュー
SUPER★DRAGONが語る、デビューへの道程と9人の個性「新鮮さを逆手に取って勝負したい」
「しっとりした曲だからこそ表現力が問われる」(颯)
ーーここからは年下組のサンダードラゴンと、年上組のファイヤードラゴンに分かれての曲が2曲ずつ続きます。「INAZUMA」と「GETSUYOUBI」はサンダーの曲ですね。
彪馬:「INAZUMA」はファースト・ワンマンのときに披露させていただいたんですけど、5人の曲ということもあって、SUPER★DRAGONと比べて人数の少なさを本当に感じました。結成前からこの5人でいることもよくあって、「いつかみんなで曲をやりたいよね」という話もしていたんですよ。だから、それが現実になったのもめちゃくちゃ嬉しかったですし。それに、僕も初めてラップを担当したんです。色んな挑戦が出来た曲ですね。
楽:「INAZUMA」と「GETSUYOUBI」は僕と壮吾が初めてマイクを持った曲なんですけど、「やっぱり歌って難しいんだなぁ」と思いました。踊りながら歌ってる毅くんやジャンくんはすごいなぁって。
ーー毅さんとジャンさんがすごく優しい笑顔になっていますよ。
洸希:(笑)。「GETSUYOUBI」って、他の曲とテイストが違ってどう表現するかが難しいんですよ。僕はGReeeeNさんが好きなんで、聴きながら色々と参考にしたりもしました。
和哉:一週間の中でも学校や会社が始まる「月曜日」の応援ソングですよね。SUPER★DRAGONの曲はかっこよさを重視していますけど、この曲はそれとは違ってお客さんに呼びかける、元気になってもらうという表現の曲で、すごく難しかったんです。
壮吾:ライブでは表情も笑顔にすることを大切にしていますね。
ーーそして次に、ファイヤードラゴンの「MIKAZUKI」と「ARIGATO」が続きます。
ジャン:「MIKAZUKI」はファイヤーとして初めて披露した曲で、SUPER★DRAGONの曲ともサンダーの曲とも違うミディアム・バラードで。歌詞もダンスも、普段スパドラではやらないタイプのものでした。だからラップも、表現力に注意して練習しました。
ーーこの曲のジャンさんのラップは、ライブでもかなり感情がこもっていますね。サンダードラゴンの曲が元気で明るいという意味でSUPER★DRAGONの曲とは違うものになっていたのに対して、ファイヤードラゴンの場合は大人っぽくて、歌詞も葛藤しています。
毅:実はこの曲の歌詞は、裏テーマで「BAD BOY」に繋がっているんですよ。あと、ファイヤーの曲は、SUPER★DRAGONとはまた違ったスキルを磨かなきゃいけなかったので、自分的にはレコーディングもパフォーマンスも一番苦労しました。しかも、初めて披露したとき、僕は変声期の途中だったんです。やっと最近、ちゃんと表現できるようになってきましたね。2手に分かれてのツアーでも毎回披露して、また成長できる部分を感じました。
颯:しっとりした曲だからこそ表現力が問われるので、毎回曲前にはスイッチを切り替え感情移入して、頭の先からつま先まで全身で曲を表現するように心掛けていますね。
玲於:「ARIGATO」の方は、僕と颯が初めてマイクを持った曲です。そこで僕らも歌に意識がいって「もっとやりたい」と強く思うようになりました。僕は歌に苦手意識があったんですよ。この曲は、「MIKAZUKI」で表情を工夫したことも勉強になりましたね。
颯:僕たちは結成からずっとダンス部隊だったので、まず声が出るのかが一番心配でした。レコーディングまでにものすごく練習しましたけど、歌唱についてもっとトレーニングしたいという意欲を持たせてくれた貴重な曲ですね。
玲於:それにしても、ファイヤーの曲って、歌詞を見ると恋愛で2連敗しているんですよね。
毅:そうそう(笑)。
玲於:だから、そろそろ報われたい(笑)。「ARIGATO」なんて、未練タラタラ過ぎて逆に「ありがとう」って言ってる曲だし。
ーー(笑)。ファイヤーの曲もサンダーの曲も、それぞれがSUPER★DRAGONでは表現できないタイプの曲になっていると思うので、お互いに違う要素を鍛えてグループに戻ることができそうですね。
玲於:本当にそうですね。次の「hide-and-seek」は、仮面を使った振り付けがある曲。
ジャン:すごく面白い振り付けだよね。
毅:頭の中でストーリーが見えるような振りなんで、やっていてすごく楽しいんですよ。もちろん、他の曲にも歌詞にストーリーがあったりしますけどね。
和哉:MVもそうだよね。
ーー他にもまるで映画のようなドラマ・パートを加えて展開していくワンマンの構成や、毎回アイディアに溢れたイベントでのライブなど、ストーリーはSUPER★DRAGONの活動に欠かせない要素です。これまでのストーリーの中で、特に印象に残っているものは?
ジャン:それは「人生の中でのストーリー」ということですか?
洸希:そうじゃないでしょ(笑)。
毅:そんなのブログで書けよ!(笑)。
ジャン:(笑)。俺はサード・ワンマン『SUPER MISSION〜Code Name:Stella〜』のストーリーもすごく好きです(ウイルス駆除を目的とする特殊部隊SUPER★DRAGONが、ウイルス&ワクチンを巡って活躍する壮大なストーリー)。楽のなりきり感もすごい。あれは楽にしかできないと思うんですよ。
毅:でも、撮影は本当に大変でした。真夏の廃工場で、建物の中は40℃を越えていたので、帰りの電車は本当に天国でしたね。
ジャン:初めて(電車が好きでマニア級に詳しい)壮吾に共感したよね(笑)。
玲於:でもそのしんどさが、ストーリーに合っていたと思うんですよね。それもあっていいものになったんじゃないかな、と思います。
彪馬:僕は「BROTHERHOOD」のMVのストーリーがすごく好きです。メンバー以外の出演者がいるのは初めてだったし、9人で逃げる様子もすごく迫力があって。僕がある不思議な行動を取る場面がありますけど、ここも人によって解釈が変わると思うんですよ。何も知らないお客さんにはどんな風に見えるのかな、というのも面白いと思うので。
毅:答えはまだ言わないので、みんなにも考えてもらいたいです。
玲於:「BROTHERHOOD」は僕も好きなシーンがあるんですよ。壮吾の背後から襲ってきた敵をジャンが倒して助けるところがすごいカッコいい。ポケットに手を突っ込んで……。
ジャン:ああ。あれ、どうやって倒したんだろうね(笑)。俺は彪馬のために毅が囮になるところが好きです。曲のテーマでもある「友情」や「絆」が表現されていて。
毅:あのとき、お互いにファイヤーとサンダーそれぞれのサインを出しているんですよ。
ーーああ、なるほど! 今教えてもらって気づきました。
彪馬:「BROTHERHOOD」は僕と毅くんがメインボーカルですけど、Aメロのケロケロボイスのところも工夫しました。普通に歌ってもうまく効果が出ないんで、もっと目立たせるように自分の声で調整したんです。