X4、新たな成長ステージへ ツアー千秋楽で見せた“5人組”としての魅力

 ライブは中盤を迎え、再びMCへ。「YOU」を振りつけたT-MAXに対し、SHOTAが「力を入れた所は?」と聞くと、「全部です!」とかぶせ気味に答える。そして「サビの部分はみんな(ファン)でできればと」とコメント。さらに、「欲望」を振りつけたKODAIも「人生初の振り付け。不安だったけど楽しい!メンバーにも相談して作った」とパフォーマンスの裏側を語った。お気に入りの部分は?と聞かれると「<Oh Oh Oh Oh〜>のところ!」と答え、KODAIはおどけながら踊ってみせたが、彼も「みんなでできる振りにした」と常にファンのことを考えている様子をのぞかせた。その後は、アンケートから生まれたというウエディングソング「Pride」を披露。メンデルスゾーンの「結婚行進曲」をサンプリングしたこのナンバーは、10月5日発売のミニ・アルバム『4 MY BABY』に収録されるとのことだ。MCが明けると、その後は「FIRE」、「Killing Me」、「Bang A Gone」、「#musicoverdose -X4 ver.-」とダンスナンバーが続く。観客も一緒に振り付けをしたり、コール・アンド・レスポンスが行われたりと、会場の一体感はますます高まっていき、ラストは「Rainbow Road」。レインボーカラーの照明のもと、会場にいた全員が手を挙げていたのではないかというほど、この日一番の盛り上がりを見せた。

 

 メンバーが挨拶をしてステージを去るが、会場からはアンコールが鳴り止まない。大きな歓声と共に、ツアーTシャツとジーンズという衣装をまとって再びメンバーが姿を表し、「Little Longer」で再び会場の熱を上げていく。この後MCに入ったのだが、ここからX4の真骨頂を見た気がする。関西弁を駆使して笑いを取りながら軽快にMCを進める彼らは、喋り出したら止まらない。クールなパフォーマンスをしているX4からは想像できないくらい、会場に笑いが起こっているのだ。時間にして15〜20分ほどMCが行われていたが、観客もメンバーもずっと笑いっぱなしだった。その流れで「HEAVY RHYTHMの追加公演決定」、「10月5日のミニ・アルバム発売」、「109MEN'S 8月のシーズンビジュアル登場」、「KODAIのソロライブ」、「SHOTAの雑誌『Popteen』イケメン総選挙」、「YUYAの『べっぴんさん』(NHK系)出演」、「KODAIの舞台『クロノステージVol.3 鏡の中Auftakt』出演」なども告知され、彼らの活躍の広がりには眼を見張るものがあると改めて思わされた。続いて「LOVE COST」を披露し、最後に一人ひとり挨拶をして幕が下りた。かと思いきや、ニヤリと笑ったKODAIから発せられた「みんな、歌ってこうぜ!」という言葉を合図に、「Future,Super Duper,Nova」がスタート。ステージを縦横無尽に飛び回り、ボルテージがMAXになったところで幕を下ろした。

 

 今回のツアーで、X4は着実に成長を遂げたと思う。例えば、グループとしての団結感。前回のツアーではSHOTAとJUKIYAが加入したばかりということもあり、2人の初々しさもみてとれた。しかし今回のツアーでは、2人の成長により「5人グループとしてのX4」が出来上がっていたと思う。そして、改めて歌・ダンス・ラップ・MCと、彼らの多彩さとレベルの高さを噛みしめることができたライブであった。

 

(文=高橋梓)

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