Drop’s・中野ミホが示す、強いバンドになるためのビジョン「誰かが引っ張らないとブレちゃう」

Drop’s・中野ミホが示す、強いバンドになるためのビジョン「誰かが引っ張らないとブレちゃう」

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「個人的なことを歌っていたとしても、あまり感情的になりすぎるのは良くない」

ーー「月光」(映画『月光』主題歌)はどうですか? この映画は女性に対する性暴力がテーマになった、非常にシリアスな作品ですが。

中野:まず台本を読ませていただいたんですが、扱っているテーマ、メッセージ性がすごく強くて、「どうしたらいいだろう?」ってすごく悩みました。「最後に光が見えるような曲にしてほしい」という話もあったし、自分もそのほうがいいと思ったので、そこから曲を作り始めた感じですね。あとは映画のなかでピアノが大きなキーになっているので、ピアノをフィーチャーした曲にしてほしいという話もあって。暗い夜のなかでピアノの音が聴こえてきて、月の光が差してくるというイメージだったり、しんどいこと、きついことはあるけど、それでも誰かとの関わりを求める気持ちだったり…。映像を観る前に作ったんですけど、映画にちゃんと合ってる曲になって良かったです。

ーー「月光」は歌の強さも印象的でした。アルバム全体を通して中野さんの歌が前面に押し出されていると思うのですが、ボーカルのスタンスにも変化があったんでしょうか?

中野:そうですね…。個人的なことを歌っていたとしても、あまり感情的になりすぎるのは良くないと思っているんですよね。それは『HELLO』(2014年7月リリースの2ndアルバム)くらいから思ってることなんですが、スッと歌ったほうが届く場合もあるんですよね。ユーミンさんが好きなんですけど、曲を聴いているとすごくサラッと歌ってるなって感じることもあるし。レコーディングのときに「どっちのテイクがいいかな」って迷ったときも、力が入ってないほうを選ぶことが多いんですよ。

ーーライブの歌い方も同じ考え方ですか?

中野:ライブではどうしても歌が聴こえづらくなるので、「言葉がハッキリわかるように歌う」ということは気を付けてます。それもこの2〜3年で気付いたことですね。まあ、ライブのときに感情的になってしまったら、それはそれでいいんですけど(笑)。

ーーサウンドの幅も確実に広がってますよね。たとえば「グッド・バイ」は海外のインディーロックのテイストが感じられて。こういうアプローチはいままでなかったんじゃないですか?

中野:そうですね。流行ってるサウンドの取り入れ方はわからないですけど、古いものばっかりでも良くないというか、自分たちにとってもおもしろくないし。最近、いわゆるUSインディー系のバンドを聴いたりしてるんですよ。ぜんぜん知らなかったんですけど、偶然Summer Twinsというバンドを見つけて、そこから同じレーベルのバンドをチェックしたり。詳しくはないですけど、ネットでCD買ったりはしてますね。

ーーやっぱりCD派なんですね!

中野:札幌に住んでるから、届くのが遅いんですけどね(笑)。CDだとそのままメンバーにも貸せるし、“CDを買った”という満足感もあるので。ダウンロードってやったことがないんですよ。お金の払い方が分からないので…。

ーー(笑)。でも、最近気になってる音楽のモードもちゃんと反映されているということですよね。

中野:あ、そうです(笑)。いい意味で脱力感があるというか、作り込み過ぎてない部分も欲しいなって。「LONELY BABY DOLL」もそうなんですよ。アルバムの休憩地点じゃないけど、遊びみたいな要素の曲を入れたいと思って。この曲、カセットテープに録音して、ラジカセで鳴らしたものをマイクで録り直してるんですよ。

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