『紅白歌合戦』近藤真彦と松田聖子がトリ内定? 彼らに託された“番組の変革”を読み解く
続けて、同氏は『紅白歌合戦』の選出方法が変化し始めていると指摘した。
「先述の『あまちゃん』や2014年のサザンオールスターズ・中森明菜、今年の小林幸子のように、近年の『紅白歌合戦』は特別企画枠へ力を入れる傾向にあります。また、出演者の選出に関しても、かつてはその年にヒットを出したアーティストを選び、その後継続して出演している歌手が勝ち上がり的に出順を後ろに下げていく形でしたが、近年は節目を迎えるアーティストがその年限りというかたちで出演することが増えています。よりスペシャル感や企画性を重視した番組作りへと変化しているといえますね」
最後に、同氏は今後のトリをめぐるキャスティングをこう予測する。
「これまでの歴史を振り返ると、SMAPや嵐など、ジャニーズ勢がトリを務めることはあっても、女性グループアイドルがトリを務めたことはありませんでした。ただ、今後はその可能性も否定できません。AKB48のように、朝ドラ主題歌に抜擢されたアイドルもいるので、今後期待したいですね。また、80年代アイドルをはじめとしたアイドル重視の最近のトレンドを踏まえれば、この先しばらく白組のトリはジャニーズ勢が中心に務めるのではないかと思います。そんななかで、ジャニーズ以外のアーティストがどう登場してくるのかにも注目したいです」
変革期を迎える『紅白歌合戦』が、今後どのような時代やアーティストにフォーカスを当てるのか。引き続き注目していきたい。
(文=向原康太)