HaKUが新曲で打ち出した、オリジナルな音楽と自信「好きにやってたどり着けた感覚がある」

HaKUが打ち出したオリジナルな音楽と自信

 HaKUが11月18日、ニューシングル『衝動』をリリースする。10月25日(MBS/TBSは10月27日〜)からスタートしたTVドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』のオープニングテーマに起用されている表題曲は、ドラマのイメージに沿いつつ、HaKUの現在進行形の音楽性が全面に出た仕上がりだ。バンド演奏とエレクトロニック的要素を拮抗させつつ、ツインボーカルがポップかつ緊張度の高い音空間を生み出す。今回は辻村有記(Vo&Gu)と三好春奈(Ba&Vo)にインタビュー。サウンドや歌詞を中心に今のHaKUについて語ってもらった。(編集部)

「自分たちの窓口のような曲になれば」(辻村有記)

ーーHaKUの新曲「衝動」は、ドラマ『監獄学園-プリズンスクール-』の主題歌です。辻村さんと三好さんの男女ツインボーカルで、サウンドもエレクトロニック感を前面に出したナンバーとなっていますが、曲自体はどのようにできていったんですか。

辻村有記(以下、辻村):今回、ドラマの書き下ろしは初めてだったんです。原作のマンガを読ませていただいたら、曲のイメージがすぐ出て来て、インスピレーションをそのまま形にしました。この曲を作る伏線になったのが、前作のミニアルバム『I HEAR YOU』で、僕も28歳にして、ポップなものができるんじゃないかなって、挑戦してみようって気持ちがあったんですよ。三好(春奈)がメインボーカルを取った「happiness ~シアワセノオト~」をリード曲にしたり、自分にとってのポップってものを突き詰めて、HaKUの振り幅が大きくなった作品だったんです。日本で音楽をやる意味を自分の中で見つけられた気もしましたね。

ーー前作『I HEAR YOU』がバンドのターニングポイントとなり、新曲への布石となったと。

辻村:はい。間口を広げた結果、自分では歌えない歌詞も、彼女なら歌えるとか、なんでもできるんじゃないかって思えたんです。

三好春奈(以下、三好):私がリードで歌うことで、(辻村)有記さんの中でも、歌詞も一歩踏み出せて書くことができたそうです。

辻村:前作の経験からの新曲「衝動」で、今のHaKUがやりたいこと、みんなで聴いてもらえるもの、ドラマのイメージに沿ったものが出せた感がありますね。

ーー現在進行形のHaKUが、「衝動」に込められたと。

辻村:そうです。サウンドはソリッドな自分たちの攻撃的なダンスミュージックを基本に置いて、ポップで耳に馴染むメロディラインだったり、歌詞はいろんな人たちに聴いてもらえる言葉を選んで考えました。今回はドラマだったので、聴いてくれる人もたくさんいるってことで、自分たちの窓口のような曲になればなって気持ちで作りました。

ーーツインボーカルにしたきっかけは?

辻村:今までもツインで歌ってる曲もあったんですけど、この曲に関しては、特にこの形が合ってるからやったって感じですね。

ーーサビでの突き抜け感が印象的ですね。

辻村:テレビで聴いてもらえるのは30秒なので、その中で、どうしたらワンコーラスをフルで聴いてもらえるのかを考えました。BPM143くらいで作ればきっちりハマるとか、今までやったことない挑戦でしたね。あと、サビのメロディと歌詞を、今まで出したことがないくらい、いろんなパターンを出したんです。最終的に、一番耳に残るものを形にしました。

ーー作っていく面白さもありましたか。

辻村:すごく楽しかったです。全て初めての経験だったので無我夢中でやりました。でも、できないって悩むこともなくて、逆にアイディアが多すぎて、それをどうするかってことの方が多かったです。

三好:2人で歌うので、キーをどうするか何回か試したり。

辻村:2人の歌のおいしいところはどこだって見つけるのは大変でしたね。でもそれも、いい意味での大変さでした。

ーーシンセ音も多用されていますが、サウンド面でこだわったところは?

辻村:個人的にエレクトロが好きなので、ここ1年ぐらい楽曲にシークエンスをバンドの音と混ぜたらどうなるかっていうのを考えていて、最近、上手くハマってきたんです。シークエンスのシンセを鳴らしたらギターはこう入れようとか、見えるようになってきたんですよ。今回もやってて楽しかったです。

ーー前回のインタビューも、EDMが好きだってお話してましたね。今は好きな音楽を、バンドの音として上手くミックスした形で出せるようになってきたと。あと、グルーヴ感がありますが、三好さんがベースで心がけたことは?

三好:シンセのクリック通りのリズムとジャストで弾いてもしっくりこなくて、ドラムの長谷川(真也)とどうするって話して、もっとノリを活かしてちょっとずれてもいいんじゃないって感じはありました。生で来るところはグイグイ押して、上ものの美しい部分はシンセで補えたらなって。今までも、ギターのリフにパンチがあったり、ベースもがっつりリズムが効いてたりってフレーズが多かったんですけど、今回はそれとシンセのバランスが上手くハマりました。

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