ジャニーズファンを魅了する『ワチャワチャ感』とは? V6、嵐、Sexy Zoneの3グループから紐解く
ジャニーズファンに「グループやメンバーのどんなところが好きですか?」と質問をすると、必ず回答に挙がってくる『ワチャワチャ感』という言葉がある。元々、ワチャワチャとは大阪の方言で、数人でやかましくしゃべる様のことを指しているという。それを語源とし、転じたのがこの『ワチャワチャ感』だ。簡単に言うと、「ジャニーズメンバーたちがじゃれあったり、騒ぎながらも仲良くしている状態」を指しているのが『ワチャワチャ感』なのだ。
今や、ジャニーズファンにとってはかなりポピュラーな言い回しになった言葉だが、よく考えてみると、その言葉を使うジャニーズグループによってニュアンスに微妙な違いがあるようだ。そこで今回は、どのような状態がファンを魅了している『ワチャワチャ感』なのか、グループごとに考えてみたい。
V6「後輩を巻き込んで楽しい雰囲気に。ベテランならではのワチャワチャ感」
今年デビュー20周年を迎えたV6の最近の活躍は、目を見張るものがある。24時間テレビのメインパーソナリティーにも抜擢され、メディアへの露出も増加。元々持っているグループとしての実力も相まって、再び人気に火がついていると言えよう。
個人での活躍が目立つグループではあるが、コンサートなどでは、仲の良さがうかがえる場面を多々見ることができる。メンバー6人ともに“V6”というグループに大きな愛情を持っていることはファンの中では周知の事実だ。しかし、彼らの真のワチャワチャ感はメンバーの仲の良さとは別の場所にあるのではないだろうか。
先輩という立場で多くの後輩グループと共演することが多い彼らは、とにかく後輩をいじる。先日放送された『VS嵐』(フジテレビ系)では、後輩である嵐にちょっかいを出しながらも、嵐が失敗すると「あ~!」「頑張れ!」と声を掛けつつ全員ではしゃいでいた様子が印象的であった。また、昨年末の『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)では、ジャニーズWESTとのコラボを披露したが、その際にもメンバーの井ノ原がジャニーズWEST・神山にちょっかいを出しつつ、楽しそうにしていた。
このように、V6は後輩を巻き込んで空間全体を楽しい雰囲気にすることに長けているのだ。これは、ジャニーズグループの中でもベテランになってきたV6だからこそのワチャワチャ感なのかもしれない。
嵐「5人が5人らしく、ありのままに戯れることでのワチャワチャ感」
ジャニーズグループの中でも、「仲の良さ」を全面に押し出して人気を得たパイオニア的存在は、嵐ではないだろうか。古参の嵐ファンの話を聞くと「ライブでも5人が自由にワチャワチャやっているのを見ているのが好き」という意見が少なくない。以前のコンサートでは、“地獄の缶蹴り”と称してMC中にメンバーたちが缶蹴りをスタートしだしたり、コタツでババ抜きを始めたりすることもあった。特にファンに絡んだり、煽ったりするわけでもなく、メンバー5人が楽しんでいる様をただただ見ているという状態なのだが、固定観念にとらわれずに自由に楽しむ彼らを見ることこそが、嵐ファンの楽しみなのだ。
メンバーが揃うと櫻井がMCを取り仕切ることが多いように感じるが、他のジャニーズグループよりも“仕切り役”という立場は明確ではないように思える。それはマイナスポイントではなく、嵐にとってはプラスなのだ。嵐のワチャワチャ感は「5人が5人らしく、ありのままに戯れている様」なのではないだろうか。メディアへの露出もダントツに多い嵐だが、どの場面でも彼らならではのワチャワチャ感は遺憾なく発揮されていると言って良いだろう。