ファン参加型のMVはなぜ増えた? キュウソ、androp、忘れらんねえよらの作品から考えてみた

忘れらんねえよ『バンドやろうぜ』

 忘れらんねえよの「バンドやろうぜ」では、エキストラ出演としてファンを登場させているのではなく、テーマに合わせた動画を一般人から募集してひとつのMVを作り上げている。バンド結成のきっかけとなったチャットモンチーも同映像に出演しており、彼らを支えてきた人々に対する感謝の気持ちが伺える作品となっている。

tricot『Break』MV

 tricotの「Break」も同じような構成で作られているが、多国籍の人々が出演しているという点が印象的だ。この作品からは、tricotが数々の海外フェス出演を経て、多様な国の人から支持されているアーティストであることが伝わるのではないだろうか。

 現在、多くのリスナーが新しいアーティストを知るきっかけのひとつとなっているYouTube。インターネットの発達やライブ市場の活況によって、アーティストとリスナーの距離が近づいている昨今、ファンとともに作り上げていくMVは、フレンドリーかつ効果的なプロモーション方法として、さらに増えていくのかもしれない。

(文=大和田茉椰)

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