YUKI『涙シャワ~ル~ム YUKI×SHISHI 2015』体験レポ
YUKIが提示する「芸術」としての音楽のあり方とは? シシヤマザキとのコラボレーション展覧会を見た
YUKIが、7月28日にニューシングル『好きってなんだろう…涙/となりのメトロ』をリリースした。今作は、ミュージックビデオやCDジャケットなどのアートディレクションを「シシヤマザキ」というアーティストが手がけている。
シシヤマザキとは、ルミネカードのCMやファレル・ウィリアムス「It Girl」などでロトスコープ (実写映像からアニメーションやイラストをつくる技法)によるアニメーションを手がけてきた気鋭のアーティストだ。水彩画タッチの手描きイラストと、それらの独特な動きが印象的で、自身をモチーフにしたキャラクター“シシガール”が登場する数々の映像作品でも知られている。今回のミュージックビデオやCDジャケットでも、YUKIとシシガールが共演を果たした。
今作のリリースを記念した『涙シャワ~ル~ム YUKI×SHISHI 2015』という展覧会が、7月28日から8月2日までの期間限定でタワーレコード渋谷店で開催しているとのことで、実際に足を運んでみた。
会場にはCDのアートワークの世界が広がる。ミュージックビデオと同じ衣装をまとったYUKIとシシヤマザキの等身大フィギュアが来場者を出迎え、壁にはミュージックビデオのアニメーション制作に使われたという貴重な原画が多数展示されている。一コマ一コマの動きが描かれたその絵は、映像制作時には約3,000枚使用されたそうだ。
本展の目玉はジャケットデザインの特大カーテンの先にある『YUKIとシシヤマザキの対談アニメーション』の上映だろう。ここでしか見ることのできないふたりの対談の様子が約10分ほどのアニメーションで制作され、今回のコラボレーションの経緯や制作秘話などの貴重なやりとりを聞くことができる。
また、「好きってなんだろう…」というYUKIの問いに答えるメッセージコーナーには、来場者それぞれの「好き」が描かれたハート型の付箋が多数貼られていて、出口付近では、CDジャケットやミュージックビデオのモチーフを使用したTシャツ、トートバッグ、ステッカーなどのオリジナルグッズの販売も行っていた。