2ndミニアルバム『トランス状態』インタビュー
sympathyが秘めるナチュラルな魅力とは? 「4人で気持ちを分かち合いながら音楽をやっている」
「もっと強くなりたいし、もっと成長したい」(田口)
——メンバーのみなさんも“遠距離”(大学進学などに伴い、田口と門舛は高知、柴田は東京、今井は滋賀に在住)だし、まだ過渡期なのかもしれないですね。今回のアルバム「トランス状態」にも、そんな揺れてる状況が反映されていると思います。「女子高生やめたい」もそうですが、“もうやめたい”というニュアンスのフレーズがいろんなところに入っていて。
柴田:そうですね。高校生活が終わったこともそうですけど、“やめたい”とか“やめたくない”とか、いろんなことに対して“どっちつかず”なことが多かったし、そういうことをモヤモヤと考えてることもあって。
田口:「このままじゃいられない」っていう気持ちがあるんですよね。もっと強くなりたいし、もっと成長したいっていう。でも、どこかで「ずっと許されていたい」という感じもあるんですよね。
柴田:「女子高生やめたい」はホントにそんな感じですね。殻を破りたいんだけど、「このままがいい」という気持ちもあるっていう。ただ、そこを意識して作っていたわけではないんですよ。「言われてみれば」っていう感じで。
——いまの状態が自然と曲に反映されていた、と。「さよなら王子様」にも「いい子になるのももうやめた」という歌詞がありますね。
田口:これは歌詞が先なんですよ。
柴田:ドラムの門舛が文章を書いてきて、それをもとに田口が歌詞にして。
田口:私なりに言葉を書き換えて曲にしたんですけど、“王子様”というワード自体、私からは絶対に出てこないので。そういう言葉がストレートに出てくるのはいいなって思いましたね。
——田口さんはいつか王子様が…と夢見るタイプではない?
田口:そうですね(笑)。
柴田:あはは。門舛が文章を考えてこなかったら、こういう曲はできてないですね。
——柴田さん、田口さんが中心になりつつ、メンバー全員で作ってるんですね。アレンジに関してはどうですか? たとえば「女子高生やめたい」はイントロがなくて、歌と演奏が同時に始まりますが、「イントロつけようよ」という話にはならなかった?
柴田:「あとで考えよう」って言ってたんですけど、思い付かなかったんです(笑)。
田口:で、「イントロはないほうがいいね」って。
柴田:いきなり始まるほうが、刹那的でいいかなって。聴いてる人は「え?」ってなると思うし、お気に入りです。
——「泣いちゃった」はポエトリーリーディング風に始まる、弾き語りのナンバー。これも思い切ったアレンジですよね。
柴田:弾き語りのイメージしか浮かばなかったんです。無理にバンドっぽくしなくてもいいかなって思たし、このアレンジ一択っていう感じでしたね。
田口:他のメンバーも「アコギがいいね」って。
柴田:音楽のことで意見が分かることはほとんどないんですよ。
——音楽以外では?
田口:ときどきぶつかります(笑)。
柴田:みんな似てるところがあるから、そこでぶつかることはありますね(笑)。でも、すごく仲がいいんですよ。メンバーはめちゃくちゃ大事な友達だし、卒業してこっち(東京)に来たときも、会う人がぜんぜんいなくてどうしよう?って感じだったんですよ。いまもこまめに連絡を取ってますね。
——曲作りはどうやってるんですか?
柴田:グループLINEですね! みんなで「曲を作るぞ!」というときはSkypeでやりとりしたり。
田口:動画を送ることもありますね。