現役タワレコ店員がポップ最前線へーー有村架純主演『ビリギャル』主題歌に抜擢されたSakuのポテンシャルとは?
最近、主演映画『ビリギャル』の公開を5月1日に控え、テレビや雑誌などで女優・有村架純の姿をよく目にする。そんな中、ひときわ目を引いたのが楽器専門誌『ベース・マガジン』5月号の表紙だろう。「GIRL'S MOVEMENT HAS COME!!! バンド・シーンを熱くするのは女子の力である」と銘打った特集も印象的だが、その表紙をベースギターのヘッド部分に両腕を乗せて佇む有村と、彼女の後ろでギターを抱えた長髪の女性が飾っている。この謎の女性こそが、このコラムの主役・Sakuである。
Sakuは横浜出身、現在22歳の女性シンガーソングライター。2014年2月、タワーレコード渋谷店およびタワーレコードオンライン限定ミニアルバム『Bed Room e.p.』でインディーズデビューを果たした、いわば新人アーティストなのだが、同時にタワーレコード渋谷店で “リアル看板娘”としても働く異色の経歴の持ち主だ。現役のタワレコスタッフとして勤務する傍ら、都内を中心にバンドスタイルでのライブ活動も行っている。この『Bed Room e.p.』をはじめ、続く2ndミニアルバム『ZOMBIE MORNING e.p.』(2014年7月発売)も非常に興味深い内容で、UK/USインディロックやスウェディッシュポップ、エレポップ、さらには渋谷系など彷彿とさせる楽曲群にはカジヒデキや二千花の野村陽一郎がプロデューサーとして参加。キラキラしたメロディに乗った初々しいSakuの歌声が印象的なオリジナル曲も素晴らしいのだが、ピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」やジューシィ・フルーツ「ジェニーはご機嫌ななめ」といった名曲のカバーも出色の出来栄えとなっている。
『ベース・マガジン』の表紙や過去のアー写で目にするギターを抱えている姿から、彼女もいわゆる“ギタ女”の流れにあるのかと思ってしまうが、先に挙げたようにその音楽性からはギタ女の片鱗は一切感じられない。そもそも彼女のメイン楽器はエレキギターとシンセという時点で、アコギを抱えた女性シンガーソングライター群とは一線を画するのだ。
そんな個性的なアーティストSakuが4月29日にメジャーデビューシングル『START ME UP』、インディーズ1stアルバム『FIGHT LIKE A GIRL』を同時リリースする。しかもシングル『START ME UP』は最初に話題に挙げた映画『ビリギャル』の劇中歌に採用され、同曲のミュージックビデオでは共演も実現。こういった経緯から先の表紙共演が実現したものと思われる。さらに2人は5月度のタワーレコード「NO MUSIC, NO LIFE!」ポスターにも登場。有村にも匹敵するそのキュートなルックスと相まって、今後さらにいろいろなメディアで目にする機会が増えるはずだ。