ゲスの極み乙女。初の映画主題歌・挿入歌を書き下ろし「自分に対する皮肉を映画に重ねた」

 

 ゲスの極み乙女。が、6月27日に全国ロードショーとなる映画『ストレイヤーズ・クロニクル』に主題歌・挿入歌を提供することを発表した。

 同映画は、岡田将生、染谷将太が出演し、映画『デスノート』『GANTZ』の製作陣が手掛ける新世代アクション大作。今回、ゲスの極み乙女。の「ロマンスがありあまる/サイデンティティ」が主題歌に抜擢されたのは、映画プロデューサーである佐藤貴博氏(日本テレビ)が、個性的な才能溢れる男女がせめぎあい、危なさも含みながら疾走しているアーティストの雰囲気/芸術性と、映画の世界観が一致したからだという。

 同作への主題歌抜擢について、川谷絵音は、「まず台本を読んで少し暗く切ないイメージを持ちました。そのあと実際に主題歌が流れる部分の映像を見て、暗く切ないだけじゃなく前向きに疾走するイメージが足されて、そこからサビの歌詞、コード、メロディを作って一気に書き上げました」とコメント。さらに、「台本にあったセリフの一部分をそのまま歌詞のAメロの一部に使いました。映画の中でもかなりグッとくるセリフで“是非使わせて下さい”と制作側にお願いした所、快く承諾頂いたので使わせて頂きました。演奏面ではピアノ2台でのイントロやカオスパッドを使ったり、普段やらないことを多く盛り込みました。個人的にはピアノ、ギター、シンセ、カオスパッド弾いたりとかなり忙しい曲になってます。(笑)」と楽曲制作についての裏側を明かしている。

 また、主題歌が出来上がったあと、楽曲に感銘を受けたプロデューサーから挿入歌を依頼されたという川谷は「挿入歌が使われる部分の映像が意外なところで、この映像にどんな曲をあててやろうかとワクワクしました。『サイデンティティ』は、映画の後半がよりドラマチックになるように計算して作りました。特にサビの爆発力は映像にかなり合っていると思います。」と、楽曲に込めた意図を話している。

 川谷はそれぞれの楽曲タイトルについて「僕が作る曲は叙情的なもの(ロマンス)が多くて、それがありあまっている、すなわちそういうものばかりになっているという自分に対する皮肉をこの映画に重ねて『ロマンスがありあまる』というタイトルにしました。『サイデンティティ』はsigh(溜息をつく)とidentity(自己同一性)を含んだ造語で、アイデンティティがわからなくて溜息をついている様を表現しました。映画に出てくる若者たちが自分たちのいる意味を必死に探していて、でもそれが見つからないでいる様に重ねました」と、それぞれに深い意味があることを明かした。

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