8/8ツブヤ大学『楽曲ミーティングなう!』レポ

アイドルソングはどのように作る? 濱野智史とCHEEBOWによるPIP楽曲ミーティング

CHEEBOW「アイドル自身のことを書いているのに、一般的な物語として受け止められる感じを目指す」

8月8日は濱野氏の誕生日でもあった。

濱野:CHEEBOWさんが作った、愛乙女★DOLLの「キミはストーム」という曲は、わりとゆっくりした曲で最初は人気がなかったですね。

C:そうなんです。テンポが遅いからか、ライブのセットリストにもあんまり入らなかったけど、あるときにメンバーの都築かなという子がブログで「『キミはストーム』は実はすごくエモいんだ」というようなことを書いたんです。そうしたらいきなり人気が出て、わりとよくセットリストに入るようになりました。ファンの人達も「けっこう好き」と言ってくれています。

濱野:では、実際にPIPの曲はどんな感じになるのでしょうか?

C:Aメロでは楽しかった夏のエピソード、Bメロはその中での寂しさを匂わせて、サビで楽しかった夏を振り返って盛り上がる。サビとは違うメロディDメロ(Cメロとも言います)では、来年のことを思って少し悲しい感じにして、これをメロディとアレンジで表現していこうと思います。この時点ではまだ歌詞はないです。作詞は今回、濱野さんにしていただきます。歌詞がないので当然メロディもふわっとしたもので、雰囲気程度です。そこに言葉を入れていくんですけど、具体的過ぎるのも何なので、一般化させつつ薄めたりもします。アイドル自身のことを書いているのに、一般的な物語として受け止められる感じですね。実際、48グループの講演曲には、ズバリ日にちが入っていたりとか、具体的な言葉が多いじゃないですか。あれは48グループの講演はお客さんとメンバーが密接だからでしょうね。ただ、シングルカットされる曲はもっと遠いところまで飛ばさなきゃいけないから、具体的な言葉は使っていません。濱野さんはどっち側を狙いますか?

濱野:僕自身、AKB48にハマった理由の一つは歌詞です。まさにアイドルのことも歌っているしファンのことも歌っているし、辞めたメンバーのことも歌っている。かつ一般的な詞として聴ける。その方がいろいろな人の琴線に引っかかりますよね。たしかに彼女たちのことをそのまま、というよりはもう少し一般的な形にしたいです。

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