ポールの日本公演中止で気になる「今後」 世界の大物アーティストはどう対処してきたか?

 少し変わったところでは政治的な理由により公演が中止されることもある。2012年にインドネシアで予定されていたレディ・ガガの公演は、肌を露出した衣装や歌詞を問題視し「不道徳で、子供に悪影響を与える」と主張するイスラム強硬派による抗議のため「治安上の懸念がある」として中止。(参考:WALKERPLUS)またピーター・ガブリエルは5月10日にキエフで予定していたライブをウクライナの「継続的な政治的混乱を背景としたセキュリティ上の懸念」からキャンセルしている。(参考:billbord

 このように様々な事情によってキャンセルとなることがあるミュージシャンのライブ。もちろんキャンセルされた公演のチケット代は返金されるが、多くの場合は振替公演が後に実施される。先に上げたローリング・ストーンズは振替公演を10~11月に開催することを発表しており、マイリー・サイラスも8月に振替・追加公演を行うことを公式サイトで明らかにしている。決まっていたライブが急遽中止となるのは非常に残念だが、早く元気になって復活した姿をみたい。それは多くのファンにとって共通の想いだろう。

 今回ポール・マッカートニーは公演中止について次のようにコメントを寄せている。「昨年11月、ここ日本で素晴らしい時を過ごして以来、また演奏できることをとても楽しみにしていました。国立競技場に続いて、今後の公演も中止することは、僕にとっても非常に残念です。日本のファンの皆さんからの愛、励ましのメッセージと理解に感謝しています。皆さんにまた近いうちに会えることを信じています」。ポールの体調が回復し、近い将来に振替公演が実現するよう期待したい。

(文=北濱信哉)

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