クラウドファンディングでアルバム制作  DJ HASEBEが見出した新しい創作スタイルとは?

――クラウドファンディングへのイメージは変わりましたか?

DJ HASEBE:自分の好きなアーティストが「支援者だけのためにアルバムを制作します」といったら絶対支援するな、と純粋に思うようになりました。音楽制作をする上で、クラウドファンディングを利用するというのは、日本でも方法論のひとつとして確立すると思います。そのために、まずは僕自身のプロジェクトを成功させていかなくてはならない。

 しっかりとしたプランニングの重要性をはじめ、今回のプロジェクトを通して、自分の甘さを痛感した部分もありました。ですが、DJ HASEBEとしての新しい指針を見せていかなければならないので、最後まで手を抜かず、走り抜けたいと思います。興味を持ってくださった方々は、ぜひともサポート、お願いします!

 今回のインタビューで面白く感じたことは、プロジェクトを進めていくうちに、それまでは“点”だったアイディアが、どんどんつながり“線”となっていること。例えば、Billboard Live Tokyoでのイベントと、今回のクラウドファンディングはまったく偶然のタイミングが重なっただけであり、そのイベントに出演するタイミングで、Sugar Soulとのレコーディングが実現するかもしれない――。

 このように物事がスムーズに発展していくのは、上手くいくケースが非常に多いんですよね。キャリアを重ねてきたDJ HASEBEだからこそ、新しいアイディアにも貪欲で、完成度の高いプロジェクトになっていることにワクワクしています。もちろん、僕も支援しました。

 これまで考えもしなかったような音楽制作や流通が可能になってしまうクラウドファンディングに少しでも興味を持ったら、気になるプロジェクトに参加してみるのはいかがでしょうか?

https://www.makuake.com/project/djhasebe

■YANATAKE
レコード・ショップ『CISCO』のヒップホップ・チーフバイヤーとして渋谷宇田川町の一時代を築き、レコード・レーベル「Def Jam Japan」の立ち上げやMTV Japanに選曲家として参加するなどヒップホップ・シーンの重要な場面を担う。block.fmの人気ヒップホップ番組『INSIDE OUT』のディレクター、ヒップホップDJ、音楽ライター、USTREAMなどのオペレーターとしても活躍中。昨年12月にコンピレーションCD『DEEP INSIDE OF FILE RECORDS CLASSICS -compiled by YANATAKE & SEX山口-』をリリース。
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