フジファブリック志村正彦急逝から4年ーー故郷の仲間が語る志村の功績
「正彦のことを同級生の仲間として、誇りに思います。もっとたくさんの人たちに志村正彦の作った音楽を聴いてもらいたいです。同級生を中心としたメンバーで構成されている『路地裏の僕たち実行委員会』が主体になって一昨年の展示会(2011年12月23日、24日に行われた『志村正彦展』のこと)を開催したところ、全国から大勢のファンの方が来てくださり、心が揺さぶられました。会場にノートを置いていたのですが、ファンから温かいメッセージが書かれていて、感慨深いものでしたので、そんなファンの方への恩返しとして、何か自分たちで出来ることがあればと思い、チャイムの変更を企画しました。そして去年12月、市役所若手職員と同級生メンバーが主体となって、ご家族のご理解や地元の協力によって、チャイムの変更と展示会が実現されました。参加されたファンの方々からは、『防災無線のチャイムや企画展に感動し、一生の思い出になった』『富士吉田市にまた訪れたい』など、市役所に温かいメッセージがたくさん寄せられました」
志村が遺した歌詞には、地元富士吉田の風景を想わせる言葉も多く記されている。そんな故郷の仲間が続ける、志村と地元への想いが詰まった活動は、今後どのように展開されていくのだろうか。
「実際どうなるかはわからないですが、ファンの方たちからも要望が結構頂いているので、出来ればチャイムを続けていければいいなと思っています。音楽を通して地元に対する郷土愛や誇りを持って、地元の魅力を再認識して欲しいです。また、子どもたちや若者が将来に夢や希望を持って、人生を歩んでいく上での後押しになればと願いを込めています」
今も多くのファンの中で生き続ける志村の存在。遺されたメンバーで積極的な活動を続けるフジファブリックの音楽とともに、志村が遺した音楽に触れ、改めて魅力を感じる音楽ファンは、これからも増えていくに違いない。
(文=岡野里衣子)