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西島秀俊×綾瀬はるか、ラブシーンより美しい夫婦喧嘩ーー『奥様は、取り扱い注意』最終回に寄せて

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 話題のドラマ『奥様は、取り扱い注意』が12月6日に最終回を迎えた。綾瀬はるか演じるヒロインの菜美は、特殊工作員として波瀾に富んだ人生を歩んできたが、ごく普通の幸せに憧れ、ごく普通にセレブ合コンで一目ぼれした伊佐山勇輝(西島秀俊)と結婚した……つもりでいた。だが、結婚相手は只者ではなく、結婚生活も普通ではなかった。

 菜美が料理に失敗しても穏やかな微笑みを絶やさず、いつでもご近所のトラブルに首を突っ込む彼女を優しくたしなめる理想的な夫を演じつつ、西島秀俊の佇まいから溢れる「只者ではない感」。菜美が隣に住む優里(広末涼子)や京子(本田翼)とご近所の事件を解決したり、“理想の夫婦”について語り合うたびに沸き上がる勇輝への疑惑。最終回が近づくにつれ疑念は強まり、ハッカーの小雪(西尾まり)によって彼の正体は明かされた。

 夫・勇輝は、菜美が新たな人生を歩もうと戸籍を手に入れたときから彼女に対する監視の目を光らせていた公安の人間だったのだ。菜美は小雪に指摘されたように、いくら一目ぼれしたとはいえ、彼が裏のない平凡な夫になるタイプの人間ではないことは見抜けたはずだ。

 元特殊工作員の女に近づき、結婚した公安の男がこんなにもハマってしまう西島秀俊。彼は、2014年のドラマ『MOZU』で警視庁公安部特務第一課警部・倉木尚武役、2017年のドラマ『CRISIS』で警視庁公安部公安機動捜査隊特捜班巡査部長・田丸三郎役、そして本作でも警視庁公安部に所属する伊佐山勇輝(実は偽名)を演じているのだ。

 秘密を抱え、危ういけれど頼もしいという複雑な役どころで本領発揮。菜美の本能が一瞬で嗅ぎ取ったであろう危険な香りが魅力であり、実際に彼らの本気の夫婦喧嘩シーンは平凡なラブシーンよりも美しかった。西島秀俊と綾瀬はるかの華麗なアクションは期待を裏切ることなく見応えのあるものだった。

 安定した普通の生活に憧れていたようで、実は刺激やスリルを求めていた菜美のように、私たちは自分が本当に何を求めているのかを気づけないときがあるのかもしれない。波風の立たない平凡な日常は同時に退屈な時間に感じられることがある。本作の夫婦喧嘩のアクションは、どこの夫婦でも言いそうなセリフをどこにもいないであろう夫婦が言い合い、日常と非日常が入り交じった印象的なシーンになった。

      

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