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ちゃんみな、あっこゴリラ、スダンナユズユリー……若手フィメールラッパーの快進撃

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 若手フィメールラッパーの快進撃が止まらない。本国アメリカにおいても男性社会だったHIPHOPシーンだが、80年代後半からクィーン・ラティファやMCライトといった女性ラッパーの台頭によってその市場は少しずつ切り開かれた。そして90年代にはローリン・ヒル、リル・キムやフォクシー・ブラウン、イヴなどの活躍が次のシーンを担い、今ではニッキー・ミナージュといった新しい世代のフィメールラッパーが活躍している。ここ日本でもRUMIやCOMA-CHIが2000年代に活躍したことによって手本となる例が生まれ、そして『BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』(BSスカパー!)が普及したことによって次々と若いフィメールラッパー達が現在誕生している。そんなフィメールラッパー達を集めた『CINDERELLA MC BATTLE』が開催されたのは記憶に新しいだろう。今もっとも盛り上がっているフィメールラッパーの中から、注目のアーティストを紹介したいと思う。

あっこゴリラ

あっこゴリラ「PETENSHI × ITSUKA (Charisma.com)」

 『CINDERELLA MC BATTLE』で優勝したのがこのあっこゴリラ。白い肌に緑の髪、そのビジュアルに目が引かれるが、小回りの利く鋭利な高速ラップと巧みな言葉遊びが特徴的。MCバトルやクラブイベント出演で名を上げながら発表した1stアルバム『TOKYO BANANA』はヒラサワンダや観音クリエイションがトラックを提供しているほか、自作曲も含まれており、独特のジャングル感を構築して注目を集めた。同じくヒラサワンダとコラボしたコンセプトEP『Back to the jungle』を出し、『CINDERELLA MC BATTLE』の頂点に輝いた後は他のアーティストと次々とコラボ。「夜を使いはたして feat. PUNPEE」で注目を集めたSTUTSと共作した「黄熱病 -YELLOW FEVER- × STUTS」は人気を博した。SIMI LABのOMSBとCharisma.comのいつかをサウンドプロデューサーに迎えた「PETENSHI × ITSUKA (Charisma.com)」ではローリン・ヒルの「Lost Ones」をサンプリングして新境地を開拓。よりHIPHOPサイドに寄ったサウンドで新たなファン層を掴んでいる。

ちゃんみな

ちゃんみな「FXXKER」

 『高校生RAP選手権』でのRei©hiとのバトルで一躍有名になったちゃんみな。この春高校を卒業したばかりの彼女が遂にメジャーデビューを果たした。18歳という若さからあどけなさが残る表情に反し、勝気な目をしているのが印象的。練馬のビヨンセを自称し、MCバトルでも「自分はSIMI LABのMARIAより上手い」と虚勢を張って会場を沸かした。その可愛さゆえに同年代の女子からも支持が多い。3月に発売されたアルバム『未成年』もMs.OOJAやHappinessのトラックを手掛けたRyosuke “Dr.R” Sakaiを制作陣に従え、トレンドを抑えながらちゃんみなのキャラクターを活かした曲ばかりを揃えた。特にシングル曲の「FXXKER」はバウンシーなビートの上でちゃんみなのシャウトが炸裂するダンスチューン。芯のある低音ボイスだが躍動感のあるフロウが楽しめる。他にもTeddyLoid「ダイキライ feat. ちゃんみな」はTeddyLoidとDAOKOのコラボで制作された「ダイスキ with TeddyLoid」のアンサーソング。元JKラッパーだったDAOKOのガーリーな声質とほんわかしたフロウの真逆を行くちゃんみなの毒々しさを味わうことができる。

スダンナユズユリー

スダンナユズユリー「OH BOY」

 E-girlsからHIPHOPユニットが飛び出した。その名もスダンナユズユリー。E-girlsのボーカリスト・武部柚那とHappinessのYURINO、須田アンナの3人で結成し、この春シングル『OH BOY』で華々しいデビューを飾った。安室の「Stranger」も手掛けたSKY BEATZによるトラックを、ニトロやTOKONA-Xなどでもお馴染みのD.O.Iによってmixされた本格パーティーチューン。リリックは「あなた以外欲しくないの」という女子の赤裸々な思いがメンバーによってしたためられている。曲を彩るのは、武部の華やかで伸びのある歌声。須田の隙あらばえぐろうとする鋭利なラップに対し、ファニーなYURINOのラップが対照的だが、決してボーカルの引き立て役として終わるわけではない。ボーカルもラップもそれぞれ曲の主役として輝く。また、90年代のTLCを彷彿とさせるカラフルなファッション、E-girlsらしさが光るスタイリッシュなダンスも見逃せない。『OH BOY』収録の「First Time」はさらにポップな仕上がりになっているので女の子受けもばっちりだが、「こんにちWhat’s up!」はフロア栄えするラップソング。スダンナユズユリーは洋服を着替えるように様々な表情を見せてくれる、稀有なガールズHIPHOPユニットと言えるだろう。

      

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