>  >  > ガールズバンド健闘の最新チャートを分析

レジーのチャート一刀両断!

ガールズバンド健闘の最新チャートにみる、SHISHAMOの”鮮やかな変貌”

関連タグ
JPOP
チャート一刀両断!
レジー
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

参考:2016年02月29日~2016年03月06日のCDシングル週間ランキング(2016年03月14日付)(ORICON STYLE)

 1位はGENERATIONS from EXILE TRIBE『SPEEDSTER』。EXILE TRIBEとしてはEXILE、三代目 J Soul Brothersに次ぐ位置づけの彼らだが、デビューから3作連続の1位と着実に「一族」の人気を下支えしている。今作も前作『GENERATION EX』に引き続き、EDM的な押しの強い音を基調にしながらも意外と(?)品のあるポップセンスが感じられる楽曲が多数楽しめるが(個人的には前述した3つのグループの中で一番好みです)、大きな違いは収録されているカバー曲。前作では小気味よい流れのラストにORANGE RANGE「花」の壮大なカバーが入っていて、その唐突さに少しびっくりしたが、今回のカバー曲はThe Jackson Sisters「I Believe In Miracles」(初出は昨年9月のシングル「ALL FOR YOU」のカップリング)。最近のブラックミュージック隆盛ムードへの彼らなりの向き合い方として、レアグルーヴムーブメントの代表曲でもあるこの曲をアルバムにしれっと忍ばせているのだとしたら気が利いている。

 さて、今週のチャートで目につくのがガールズバンドの健闘ぶり。SCANDAL(2位)、Silent Siren(3位)、SHISHAMO(7位)の3バンドが同時にトップ10入りし、それぞれ過去最高位を記録した。特に印象に残ったのはSHISHAMOの1年ぶりの新作『SHISHAMO 3』。昨年の11月には「君と夏フェス」に続いて「君とゲレンデ」という楽曲をリリースすることで、「夏フェス」と「ゲレンデ」を並列させ、「フェスもスノボと同じような季節のレジャーになった」ということを鮮やかに表現してみせた彼女たち。そんなこともあって、自分はSHISHAMOに対して「時代の空気を切り取るコンセプター・マーケター」としての凄み(とセットのあざとさ)を感じていたが、今作では純粋にバンドとしての音楽的な野心に感服した。「勢いの良さとシングアロングできるキャッチーなメロディで押し切る」だけでなく、それぞれの楽曲が最も映えるような味付けが正確に施されている今作。メロコア調の「ごめんね、恋心」、イントロからSUPERCAR「cream soda」に引けを取らない瑞々しさを見せる「中庭の少女たち」といったナンバーで、ロックバンドとしての幅を広げているだけでなく、先行シングルの「熱帯夜」や跳ねるリズムとアコースティックギターの音色が心地よい「笑顔のとなり」、イントロのホーンがおしゃれな「みんなのうた」あたりでは、aikoにも通じる“高品質J-POP”的な趣まで獲得している。「ライブやフェスで人気のあるタイプの若いバンド」というステレオタイプなイメージを大きく覆す1枚である。

     
  • 1
  •  

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版