AKB48、よりパフォーマンス重視のグループへ?  “サプライズ無し”ドーム公演でも見えた新機軸

 AKB48グループが、2014年8月18日から20日の3日間、東京ドームで『するなよ?するなよ? 絶対卒業発表するなよ?』公演を行った。

 同公演は、ファンからの公募で選ばれたそのタイトルの意味深さから、中心メンバーの卒業が噂されたが、最終的にはメンバーの卒業や組織変えなどはなかった。

 今回のライブについて、『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』の著者で、AKB48グループに詳しいライターの香月孝史氏はこう述べる。

「これまで、運営による恣意的なサプライズは、AKB48の群像劇を際立たせるものとして機能していました。しかし、現在は劇場公演とメディア露出、SNSやメール配信などで、群像劇は日々自動生成されていて、ファンからするとサプライズはすでに食傷気味でもあります。だから、今あえて何かをする必要はなかったのかもしれません。サプライズがあってもなくてもニュースになる現在、『サプライズなしで終わる』というパターンを提示したのは良い判断だったと思います」

 サプライズはなかったものの、AKB48グループはこの3日間で様々な試みを行った。ユニット・グループ楽曲のコーナーでは、乃木坂46の「ガールズルール」を、同グループとの兼任メンバーである生駒里奈と松井玲奈を中心に披露。また、「心のプラカード」や「GIVE ME FIVE」、「恋するフォーチュンクッキー」のジャズアレンジバージョンにあわせて踊る「スイングジャズメドレー」というパフォーマンスが、3日間のすべてのライブで行われた。

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