堂本剛の新作アルバムが初登場1位 ファンキーなバンドサウンドで「ジャンルの壁」壊す

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ジャニーズでありながらアーティスト志向の強い活動を続ける堂本剛。

参考:2014年02月10日~2014年02月16日のCDアルバム週間ランキング(2014年02月24日付)(ORICON STYLE)

 堂本剛『shamanippon-ロイノチノイ-』が初登場1位。昨年のカバー集、2012年の前作と続き、これで3作連続アルバム週間チャート一位である。

 ジャニーズのアーティストがそういう記録を樹立することは多いし、この新作がDVD付きの『どうも とくべつよしちゃん盤』(…膝カックンされた気分になるが、いわゆる初回盤Aだ)『とくべつよしちゃん盤』(初回盤B)、『ふつうよし』(通常盤)の3パターンで発売されることもジャニーズでは珍しくない。ただ、今の堂本剛を「ジャニーズの」範疇で語ることをまずは躊躇する。それが本作の、というか今の彼の最重要ポイントではないか。

 エンドリケリー・エンドリケリー名義でアイドル路線とはかけ離れたソロを始めた当時、「あの剛くんどうしちゃったの?」と首をかしげる音楽ファンと、「あの剛くんがこれをやりたいなら…」と困惑しながら見守るKinkiファン、という構図があった。だが、継続は力なり。いまや堂々とファンクを鳴らす彼は「あの」場所とは関係ない「この剛くん」として皆に承認されているわけだ。

 実際、スティーヴ・エトウやkenken、屋敷豪太らが参加するこのアルバムに所謂アイドル性は皆無だ。セッション、グルーヴ、ライブ感といったロック雑誌の向けの単語がよく似合うファンキーなバンド・サウンド。それが「この剛くん」の作品として認められチャート一位になるのだから、見事というほかない。「アイドルファンVSロックファン」は昨今ネットでよく炎上するネタのひとつだが、二つの世界の壁を自らの手で壊していった功績はもっと認められるべきだろう。

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