来栖りんも「足音がめっちゃ聴こえやすい」と実感したゲーミングIEM「FSF BD01」をTGS2026で
8月にリアルサウンド テックで紹介した、声優・アーティストの来栖りんさんが実際にゲームプレイで試したゲーミングIEM『Blink Bound BD01』。『VALORANT』をプレイする来栖さんは、足音の聞き取りやすさや音の分離感を体験し、「これくらい音が分離されているとわかりやすい」とコメントしていた。
ゲーム好き声優の来栖りんがゲーミングイヤホン・FSF『Blink Bound BD01』を試す!「ヴァロで足音がめっちゃ聴こえやすい!」
声優・来栖りんがゲーミングIEM『Blink Bound BD01』をレビュー。足音の聴き取りやすさと専用EQによる柔軟な音質チ…そのBD01を、現在開催中の東京ゲームショウ2026のアユートブースで実際に体験できる。qdcのゲーミング特化サブブランドが送り出す第1弾モデルは、どのようなイヤホンなのか。
qdcから生まれたゲーミング特化ブランド「FSF」
「FSF(Fire So Fast)」は、プロ仕様のHi-Fiオーディオによってゲーミングイヤホンの基準を再定義するという信念のもと、2026年に設立されたqdcのゲーミング特化サブブランド。その第1弾モデルとして登場したのが、USB-C接続の『Blink Bound BD01』(以下、BD01)である。
BD01はUSB-Cによるゼロレイテンシー接続を特徴とするゲーミングIEM。UAC 2.0をサポートし、384kHz/32bitのハイレゾPCM音源にも対応する。ゲームに必要な定位感やレスポンスを追求しながら、音楽再生にも対応するIEMとして仕上げられている。ドライバーには、FSF BDシリーズ専用に新開発した特注10mmフルレンジダイナミックドライバーを搭載。物理真空DCマグネトロンスパッタリング技術によって製造された複合コーティング振動板を採用し、高剛性、軽量性、耐変形性を特徴とする。
周波数応答範囲は10Hz~30kHz。デュアルチャンバースピーカー設計と独自開発のデュアル磁気回路を組み合わせ、音の過渡応答や解像度、瞬間的なダイナミックさを高めるとしている。さらに、広い音場、ピンポイントな定位、高速なレスポンスを実現する音響設計を採用する。なお、このドライバー設計は中国実用新案特許(ZL201920416141.X)を取得している。スペックを見ると、ドライバーは片側1基の10mmダイナミック型。密閉型で、入力感度は102dB SPL/mW、インピーダンスは19Ω、外音遮断は26dBとなっている。
ゲームと音楽で音の傾向を切り替えるフィルタースイッチ
BD01の特徴のひとつが、シェルに搭載されたデュアルチャンネル・フィルタースイッチだ。独自のマルチチューブ・デュアルチャンネル・フィルタリング技術を採用し、スイッチを切り替えることで「e-Sportsモード」と「ACGミュージックモード」を選択できる。
e-Sportsモードでは中高域を調整し、FPS/TPSなどで方向の定位や足音を把握しやすくするとともに、銃声や爆裂音など響きのきつい部分を緩和。ゲームプレイ時に必要な音を聞き取りやすくする方向にチューニングされている。一方のACGミュージックモードは、RPGやアクション、リズムゲーム、アニメ視聴などに適したサウンドに調整。ゲームの種類やコンテンツに合わせて、イヤホン本体のスイッチだけで音の傾向を切り替えられる。
このフィルタリング技術についても、中国実用新案特許(ZL201721217165.X)を取得している。来栖りんもインタビューで、BD01を『VALORANT』で試した際に、その音の分離感を体験。「味方の位置にも気づきやすくなりましたし、マップを見る前に次のアクションを判断できるのがものすごく良かった」と話している。FPSでは、画面に映っていない敵の存在を足音などから判断する場面がある。BD01では、こうしたゲーム特有の音情報を意識したチューニングを、フィルタースイッチによって切り替えられるわけだ。
専用DSPを搭載、EQで自分好みの音を作る
そしてBD01のもうひとつの大きな特徴が、専用DSPチップを搭載し、ユーザー自身がEQチューニングを行えることだ。PCのChromeまたはEdgeから専用ウェブサイト「FSF Audio Tuning」にアクセスすると、ゲームタイトルなどに合わせたサウンドプリセットを適用できる。プロeスポーツチームや多数のプレーヤーと共同制作したFPS+ACG向けのサウンドプリセットを用意しており、「PUBG」「VALORANT」「DELTA FORCE」などのプリセットEQを選択できるほか、自分でフリーEQを調整することも可能だ。
ここでBD01ならではなのが、調整したEQをイヤホン本体に保存できること。適用したEQはBD01のDSPチップに保存されるため、PCから取り外しても設定を維持できる。自宅のPCで音を作り込み、その設定を保存したBD01を別の場所へ持ち出す、といった使い方もできる。
さらに、自分で作成したEQターゲットカーブは専用EQファイルとしてエクスポートでき、同じBD01ユーザーとの共有も可能。単に用意された「ゲーム向け設定」を使うだけではなく、プレーヤー自身が音を調整していけるのが面白いところだ。ただし、本体に保存できるEQは1種類のみ。デュアルチャンネル・フィルタースイッチはEQ設定そのものを切り替える機能ではなく、EQチューニング後の音響傾向を、スイッチで決められた範囲内で調整するものとなる。なお、FSF Audio Tuningの利用はPCのChrome/Edgeに対応している。EQ調整については、来栖さんも「実は私、EQを調整するのが大好き」と話しており、ゲーム用イヤホンで音を自分好みに追い込める点に注目していた。
MEMSマイク、装着性、付属品までゲーミング仕様に
ゲームでは音を聞くだけでなく、ボイスチャットなどで自分の声を相手に届けることも重要になる。BD01はインラインリモートマイク部にGoertek製の高性能MEMSマイクを搭載。ワンクリックミュート機能を備え、PC使用時には「FSF Audio Tuning」からe-SportsグレードのAIインテリジェントノイズキャンセリングを適用できる。周囲の雑音やバックグラウンドノイズを抑制し、通話時の音声を聞き取りやすくする仕組みだ。
ケーブルには約120cmの高純度銀メッキ銅4芯ケーブルを採用。専用DSPに対応するためリケーブルはできず、USB-Cのストレートプラグを備える。PC接続用として、約150cmのUSB-C to USB-A変換延長ケーブルも付属する。
装着性にもqdcのカスタムIEMで培ったノウハウを投入。qdcが持つ1万件以上のプロフェッショナル向けカスタムIEMプロファイルの耳型データをもとに、3Dプリンティング技術を採用したシェル形状を設計している。さらに、肌に優しいソフトシリコン製カスタムノイズアイソレーションイヤーピースを組み合わせ、長時間の使用でも安定したフィッティングと音響密閉性を狙った。
付属品も充実している。ソフトシリコン製カスタムノイズアイソレーションイヤーピースはS/M/Lの3サイズ、さらにシリコンダブルフランジイヤーピースもS/M/Lの3サイズを用意。クリーニングツール、オリジナルセミハードキャリングケースも同梱される。
ゲームを長時間プレイするユーザーにとって、音質や定位性能だけでなく、装着感やケーブルの取り回し、メンテナンス性まで含めて使いやすいことは重要だ。BD01は、IEMとしての基本性能を押さえながら、ゲーミング用途で求められる機能を一つの製品にまとめている。
TGS2026のアユートブースでBD01を実際に体験
「Blink Bound BD01」は、ゲーム専用イヤホンというより、IEMとしての音響性能をベースにゲーム用途へ踏み込んだモデルといえる。特注10mmダイナミックドライバー、デュアルチャンネル・フィルタースイッチ、専用DSPによるEQチューニングという3つの要素を組み合わせ、ゲームタイトルやプレイスタイルに合わせて音を変えられることが大きな特徴だ。
特にEQは、PC上で設定して終わりではなく、BD01本体のDSPに保存できる。自分で作った音を持ち運べるという発想は、ゲーミングイヤホンの中でもユニークな部分だろう。そして現在開催されている東京ゲームショウ2026では、アユートブースでこのBD01を実際に試すことができる。ゲーム音を聞きながらe-SportsモードとACGミュージックモードを切り替えたり、実際にFPSで足音や定位感を確認したりと、スペックだけでは分からない部分を自分の耳で確かめられる機会となる。
来栖りんが『VALORANT』で感じた「音の分離」や「足音の聞き取りやすさ」が気になる人はもちろん、ゲームと音楽の両方で使えるIEMを探している人、さらに自分でEQを調整して音を作り込みたい人にとっても、実際に装着して確認してみたいモデルだ。『Blink Bound BD01』でFSFが掲げるゲーミングIEMの新しい方向性を、東京ゲームショウ2026の会場で体験してみてはいかがだろうか。
製品情報
Blink Bound BD01
ブランド:FSF(Fire So Fast)/qdcサブブランド
タイプ:USB-CゲーミングIEM
ドライバー:ダイナミック型(特注10mmシングルフルレンジ)
ドライバー数:1DD/1ドライバー(片側)
形式:密閉型
周波数応答範囲:10~30,000Hz
入力感度:102dB SPL/mW
インピーダンス:19Ω
外音遮断:26dB
プラグ:USB-C(UAC 2.0)
最大サンプルレート:384kHz/32bit
マイク:MEMS
ケーブル:高純度銀メッキ銅4芯ケーブル(約120cm、リケーブル不可)
付属品:USB-C to USB-A変換延長ケーブル(約150cm)、ソフトシリコン製カスタムノイズアイソレーションイヤーピース3ペア(S/M/L)、シリコンダブルフランジイヤーピース3ペア(S/M/L)、クリーニングツール、オリジナルセミハードキャリングケース