『PHYSINT』はXboxとの提携でどう変わる? マルチプラットフォーム化への期待を考える

「メタルギア」シリーズや『DEATH STRANDING』などで知られる小島秀夫監督の新作として、世界的に大きな注目を浴びている『PHYSINT』(フィジント)。9月10日、同作のパートナーシップがPlayStationからXboxに移ったことが突如発表され、ファンたちのあいだでさまざまな反応を巻き起こしている。
先ほどコジプロの公式からリリースがありましたが、今年の6月中旬に、”制作中の「PHYSINT」のプロジェクトをキャンセルする”という通達が、突然、SIEより届きました。僕にとっても、コジプロにとっても、「PHYSINT」は、大切なプロジェクトであり、なんとしても継続するため、”新しいパートナー”を、… pic.twitter.com/lEKbxIvsfI
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) September 10, 2026
SIEからの中止通達を経て、Xboxと開発継続へ
小島監督がXに投稿したポストによると、経緯はこうだ。まず今年6月中旬にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から、『PHYSINT』のプロジェクトをキャンセルするとの通達があったとのこと。そこでプロジェクトを継続させるためにコジマプロダクションが約3カ月にわたって新しいパートナー探しに奔走し、その結果としてXboxとのタッグ結成が実現したという。
海外向けアカウントでの発信では、SIEからのプロジェクト中止の通達を「予期せぬ事態」と表現しており、小島監督としても寝耳に水の展開だったことが伺い知れる。
またPlayStationの公式Xでも、『PHYSINT』からの撤退は「慎重に検討した結果」の決断だったことが説明されており、少なくともSIE側からパートナーシップを切ったという流れは事実のようだ。(※1)
ただSIEが『PHYSINT』プロジェクトの中止を決めた具体的な理由については明かされておらず、さまざまな憶測を呼んでいる。たとえばゲームコンサルティング会社・Kantan GamesのCEOであるセルカン・トト博士(Dr. Serkan Toto)は、自身のXで、『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』の売上がSIEの撤退につながったのではないかと推測していた。(※2)
PC展開への期待とXbox「独占」の意味
とはいえ多くのユーザーは、なぜSIEが『PHYSINT』を切ったかということよりも、Xboxに移ったことで将来的にどのような変化があるのか……ということに関心を持っている模様。とくに目立つのは、「PlayStation独占タイトルにならなくてよかった」といった声だ。パートナーが変更されたことにより、PCなどマルチプラットフォームで展開されることが期待されている。
ただし、PC版の展開と、PlayStationなど他社の家庭用ゲーム機への展開は分けて考える必要がある。XboxはPC向けにも作品を展開する一方、ここ最近は家庭用ゲーム機ではXbox独占となるタイトルを増やす動きも見せている。
たとえば今年6月に行われた『XBOX Games Showcase 2026』では、XBOX完全復活の目標が掲げられ、その一環として『Gears of War: E-Day』と『Clockwork Revolution』の2作品が家庭用ゲーム機ではXbox独占となることが発表された。
そもそもコジマプロダクションはかねてより、新作ホラーゲーム『OD』の開発でXbox Game Studiosと提携を行っている。そのため『PHYSINT』に関しても新たにパートナーシップを締結させたというよりは、“パートナーシップを拡大させた”といった表現の方が適切かもしれない。その上でXboxがここ最近になって独占路線に回帰していることを考えれば、『PHYSINT』がXbox独占になる可能性は決して低くはないだろう。
小島監督の新たなスパイアクションゲームということで、あの「メタルギア」シリーズの精神的続編としても世界的な注目を集めている『PHYSINT』。そんな注目作の“協力者”が変わることによって、ゲーム業界の情勢はどのように変わるのか。もしかすると同作がXbox次世代機の起爆剤になり、ゲームハードのパワーバランスに大きな影響を与えるのではないか……という想像も膨らんでしまう。
参照
※1 https://x.com/PlayStation/status/2097875212427735146
※2 https://x.com/serkantoto/status/2097962738660323405























