コロプラ、AI活用の重心を“個人の効率化”から“創作の再設計”へ 「AI構想2026」を発表

株式会社コロプラは、AI活用の全社的な定着を踏まえた新たな取り組みの全体像を「コロプラAI構想2026」として公開した。個人の業務効率化から、組織の仕組みとユーザーへ届ける体験創作の再設計へと重心を移すフェーズに入ったとしている。
同社は2025年10月に社員のAI活用率90%超を実現した具体策を公開していたが、2026年6月時点で全社員に占めるAI活用率は約98%に達したという。業務上AIに触れる機会がほとんどない一部職種(アスリート社員等)を除いた実質ベースでは、約99%水準に到達しているとした。
本構想の大前提は「創作の主体は常に人である」こと。AIは新たな創作の可能性を切り開く手段として活用する一方、「何をつくるのか」「何を面白いとみなすのか」「何をコロプラらしい価値とするのか」といった作品の企画・世界観・品質の基準を定め、その結果に責任を負うのは常に人であるとしている。要約や調査、比較検討、下書き作成といった作業支援はAIが担い、問いを立て価値を判断し創作の方向を決めることは人が担うという線引きを明確にした。
「コロプラAI構想2026」では、AI活用を前提とした仕事の再設計を推進するため、その対象を6つの領域と、それを支える「個人」「部署」「全社」の3つの活用レベルからなる全体像「【コロプラ式】仕事の再設計マップ」(6×3再設計マップ)として整理している。6つの領域は、個人支援、チーム接続、文脈資産化、創作支援、業務実行、体験還元で構成される。
活用レベルごとに用いるツールも公開された。「個人」レベルでは全社共通の生成AIを土台に、エンジニア領域で「GitHub Copilot」や「Claude Code」、バックオフィス部門で「Claude Cowork」や「OpenAI Codex」を導入。独自ツール「サマリスBOT」は、Slack上のやり取りから個人の一週間の活動や論点を整理する「個人週報」として機能する。
「部署」レベルでは、スマホゲーム開発に特化した独自のタスク管理ツール「SHEOL(シェヲル)」を活用する。記録された会議の内容から「決定事項」や「ネクストアクション」を自動的に抽出し、記録をそのまま次の行動につなげる役割を担う。「全社」レベルでは、独自のAIエージェント「William(ウィリアム)」を導入。汎用AIでは届かない社内制度や過去のプロジェクトの経緯に接続し、複数人の空き時間抽出や会議室の予約、社内システムへの代行申請なども担う。
同社は、これまで業務の前提だった「まず知っている人に聞きに行く」流れを、「まずAIを入口にする」というシンプルな流れに変える転換を、過去に合理的だった仕事の前提をAI時代に即して学び直す「アンラーニング」として全社で進めているという。
ユーザーへの体験還元の事例として、AIを活用した生成ゲーム『神魔狩りのツクヨミ』が挙げられた。プレイヤーの行動に応じてAIがオリジナルのカードイラストをリアルタイムで生成する仕組みを実装しており、ここで得た知見をAIならではの体験づくりに活かす検討を進めているとした。
■コメント
菅井健太(上席執行役員 CIO)
全社にAIが行き渡ったいま、問われているのは『どれだけ使うか』ではなく、『何をAIに任せ、何を人が握るか』だと考えています。
本構想は、AIを前提に仕事と創作の組み立てを見直し、人にしかできない領域へ重心を移すための設計図であり、AIの導入度を誇るためのものではありません。作業をAIに委ね、そこで生まれた時間と思考の余白を次の面白さの種として育てるところまでが、私たちの仕事だと捉えています。
『創作の主体は常に人である』という大前提は、今後AIがどれだけ進化しても変わりません。何を面白いとみなし、何をコロプラらしい価値とするのかを決め、その結果に責任を負うのは常に人であり続けます。
社員一人ひとりがその判断と創作に全力で向き合える環境をつくり、お客様の“新たな感動”につなげていきます。























