KMNZ直属の後輩・HONK THE HORN 鮮烈なデビューを果たしたMOCO&BAMBIに聞く音楽のルーツとこれからの目標
HACHI、KMNZ、VESPERBELLなどを筆頭に、多くのVsinger/VTuberが所属する事務所・RK Music。
同社のレーベル・KMNLABELから鹿のBAMBI(バンビ)、羊のMOCO(モコ)による2人組バーチャルガールズデュオ「HONK THE HORN(ハンク ザ ホーン)」が新たにデビューした。3月7日に公開された「NO LEASH」、4月28日に公開された「SLOW FLAME」と、立て続けに2曲をリリース。KMNLABELらしさ全開のラップと高い歌唱力で注目を集める、新鋭のユニットだ。
今回、リアルサウンドテックではHONK THE HORNのふたりにインタビュー。歌と出会ったきっかけや音楽のルーツ、お互いの印象や楽曲収録時の裏話、そして今後の展望まで、じっくりと話を聞いた。(草野虹)
BAMBIとMOCOが明かす、歌との出会い
——BAMBIさんとMOCOさんが歌と出会ったきっかけや、歌を活動にしようと思ったきっかけを教えてください。
BAMBI:記憶を辿ってみると、家の棚の中にアメリカンポップスのCDがぎっしり入っていました。掃除しているときは常に音楽が流れていて、特にむかしのディスコミュージックとかがよく流れてましたね。そんな影響もあってか、なんやかんや友達と一緒にコピーバンドを組んで、ドラムを叩いていたんですよ。スタジオ練習終わりの流れでよくカラオケに行ったりもしていて。カラオケって、友だちも知っている曲を歌って盛り上がることの方が多いじゃないですか。でも、あえて誰も知らない曲を歌って、どれだけ盛り上げられるかっていう遊びをよくやっていたんです。それくらい、歌うことや場を盛り上げることはもともと好きでした。
歌の活動を本格的にやりたいと思ったのは、おばあちゃんの言葉が一番のきっかけかなと思います。もともと家でも鼻歌を歌っていることが多かったんですけど、鼻歌のつもりが大きな声で歌っちゃってたみたいで(笑)。いつもおばあちゃんに「うるさい!」と言われて怒られていたんです。でも、高齢のおばあちゃんが病気になってしまって介護を手伝うようになったとき、初めて「ちょっと歌ってみてほしい」と言われたんですよ。
いつもは私が歌っていたら怒ってくるおばあちゃんが、「歌を歌ってほしい」と伝えてきたのが、自分の中では衝撃的で、言われたときの光景も含めて、心に残っていたんです。
そんな折、今度は友だちとカラオケに行ったときに「あなたがふざけていない歌が聴いてみたい」と真剣にお願いされたり、色んなケモノが集まるセッションでドラムを叩いたり、歌を歌ったりしている時に「歌で活動しないの?」と声をかけられたりすることがあって。
友だちやおばあちゃんだけでなく、いろんな方から歌を褒められたり、歌ってほしいと言われたりすることが重なって、少しずつ自分の歌と向き合うようになりました。そうしていく内にKMNLABELに拾ってもらって、こうしてデビューできたという感じです。
MOCO:MOCOもBAMBIと同じく、祖母からの影響はすごく大きいですね。もともと小さい時から歌うこと自体は得意だったんです。小学生の時に、大好きな祖母の前で、ちっちゃい丸いテーブルの上にポンッと立って、テレビのリモコンをマイク代わりにしてとあるアニメの主題歌を歌ったんです。そうしたら祖母がめちゃくちゃ喜んでくれて、使い慣れていないだろうにケータイで動画を撮り始めたりして……それが子どもながらに記憶に残ってますね。
それとMOCOは、学生の頃は本当に勉強が大嫌いで、入っていた軽音部がある種の逃げ場みたいになっていたんです。ボーカルとして歌うことでストレス発散みたいなことをずっとやっていて。そうしたら、それを見た父がボイストレーニングを勧めてくれたんです。いま振り返れば、歌うことで自己肯定感をもっと高めてほしかった、自信が持てるものを作ってほしかったんじゃないかと思います。
そうしてレッスンを受けていたんですが、事情があって通うのをやめなくちゃいけなくなって。その時に「せっかくここまでやってきたのに、なにも残さないのはすごく嫌だな」と感じたんです。なんでもいいから形に残したいという気持ちでインターネットに自分の歌をアップしたら、それを今のボスが見つけてくれて、BAMBIと一緒にこうして活動しています。
お互いの第一印象と現在 おっちょこちょいをバラされるBAMBI
——お互いの第一印象と、活動を数ヶ月ほど共にしてきた現在の印象をお聞きしたいです。
BAMBI:MOCOとはじめて会ったときは、超堂々としてるギャルって感じでしたね。ハキハキしてて、肝が座ってる。「頼もしいケモノがきた!」と思いました。いまは、面倒見の良さは相変わらずで、仕事ができる努力家なギャルって感じです。ギャルっぽい部分は変わらないけれど、面倒見の良さとか、仕事ができるところはすごく尊敬してますし、助けられていますね。
MOCO:BAMBIと最初に会った時、ただ普通に喋ってるだけなのにめっちゃ声でかくて、「なんでそんな小さい体からこんなでかい声が出るの?」って驚いたのを覚えてます(笑)。とにかくでかい声で明るくて、「面白いケモノだ!」というのが第一印象でしたね。
ただ、活動をしていくうちに、音楽に対する考え方が本当にしっかりしているんだなということを感じさせてくれていて。いまの印象は音楽に対する熱みたいなものは変わらず、芯の強い方だなと感じてます。
ああでも、最初の頃よりはちょっとおっちょこちょいなところが見えつつあります(笑)。
BAMBI:ギャー! 恥ずかしい!
——ちょっと脇にそれますけど、BAMBIさんのおっちょこちょいなエピソードを教えてもらっていいですか。
BAMBI:うぐっ……。
MOCO:BAMBIって、すごいでっかいおっちょこちょいがあるんじゃなくて、ちっちゃいのが沢山あるタイプなんですよ(笑)。そうだなあ……これは先日配信でもお話ししたんですけど……。
BAMBI:あっ、その話は……。
MOCO:私たちって、ライブの現場ではスマホをめっちゃ使うんですね。なのに、BAMBIがモバイル充電器を持っていなくって。本番前なのにスマホの充電が減る一方で、「充電器を貸してください」って言いに来たんですけど、充電に必要なケーブルがLightningケーブルで、私も含め誰も持っていなくて。
BAMBI:イヤァー! じ、時代はType-Cなんだーってなりました……(笑)。すいません。
MOCO:結局たどり着いた先が、共演者の方の、マネージャーさんで。その方がたまたまお持ちだったのでなんとか借りることができたんですけど、そういう細かいところが抜けている感じはありますね。充電器やコードは絶対に持っていくべき! 必要になるんだから(笑)。
BAMBI:はい……! 以後気をつけます!
ほんまにおもろい
ずっと感謝されていた
いっぱい充電できてよかった☺️ https://t.co/SkB4K0WYwz— 稀羽すう - Suu Usuwa - (@usuwasuu) May 24, 2026
——自分自身が憧れていたり参考にしているミュージシャンさんとかシンガーさんがいらっしゃったら教えていただきたいです。
MOCO:自分は中森明菜さんと椎名林檎さんが、憧れのシンガーですね。
——MOCOさんの声色からするとまさにピッタリだなと思いますが、どういった理由で憧れを抱くように?
MOCO:学生時代、当時仲良かった友だちが好きだったのが中森明菜さんで、その子ともっと仲良くなりたくて「その子の好きなものを知れれば、もっとお互いのことを知れるんじゃないか」と思って、漁り始めたのがきっかけなんです。
自身の活動について責任感があって、意志が強い。自分がイヤだと思ったことは曲げない、そういった活動をしてきて、見事トップアイドルになった。しかもちょっと目を離したらシーンから消えてしまうような儚さもあって、歌声もハスキーで当時のシーンのなかでもダントツに目立つ。
本当に魅力的でとにかく激ハマりしてて、気づいたら中森さんのファンクラブに入ってたレベルで好きです。じつは今の活動でも、ちょっとだけ中森さんのしゃべり方を意識してしゃべってみようとしたことがあるんですよ。
BAMBI:えっ、そうなの!?
MOCO:いまはもう自分のしゃべり方が全然でちゃってるから、そんなことはないよ(笑)。でも、それくらい中森さんを意識していましたね。
——BAMBIさんはいかがでしょう?
BAMBI:Billie Eilishさんのウイスパーボイスはめっちゃ素敵だなと思います。パフォーマンスで熱量を感じるのはXGさん、あと自分が最近家で歌っているのはLady GagaさんとBruno Marsさんの「Die With A Smile」という曲で、息抜きに一人で歌ってます。
——息抜きで「Die With A Smile」を……?
BAMBI:毎日寝る前になると自然と歌っていますね。あと、パソコンの前で画面を録画して、ただ純粋に感情を表現して歌ってみるんです。練習をしているとか、こういうテクニックを活かそうとかいう意識はなく、ただ楽しいって思いながら歌ってみて、音源と聴き比べてみると……やっぱり上手だし、憧れちゃいますね。