究極の“ほったらかし料理”でグリルとスープを同時調理! パナソニック「ビストロ」の進化が止まらない

パナソニックの最新レンジの実力は?

 パナソニック株式会社は5月27日、スチームオーブンレンジ「ビストロ」の新製品『NE-UBS10E』の発表会を開催した。上段でグリル料理、庫内下でスープが一度に完成する「おまかせグリル&スープ」を搭載した新しいレンジだ。本稿では発表会の内容とともに、実際に触れて感じた印象をレポートしたい。

 近年は物価高による内食回帰や、共働き世帯の増加による時短ニーズの高まり、食品ロス削減への関心の高まりなど、家庭の食卓を取り巻く環境が大きく変化している。今回の新製品は、そうした生活者の課題に応えるモデルとして開発された。

『NE-UBS10E』

 同製品は2026年6月上旬発売予定で、市場想定価格は16万円前後。時短や調理の効率化にこだわる共働き世帯を中心に提案する。

 発表会には、商品企画を担当した安井麻衣氏や、「Panasonic Cooking@Lab」でレンジ調理プログラムの開発を担当する明石英子氏が登壇。製品の機能や特徴の紹介、グリルとスープを同時並行に調理する技術の詳細を語った。

調理事業開発本部 安井麻衣氏
調理事業開発本部 安井麻衣氏

 料理家の栗原心平氏も登壇。栗原氏は今回の新製品のビストロに合わせ、オリジナルレシピを考案した。今回は、実際に新機能を体験できる調理セッションも実施された。

「おまかせグリル&スープ」機能とは?

 ビストロは初号機発売から今年で20年。その記念すべき新製品の注目ポイントは、「おまかせグリル&スープ」という新機能である。

 使い方はシンプルだ。上段のヒートグリル皿に肉や魚、野菜などのメイン料理の材料を並べ、下にはスープをセットするだけ。あとはビストロが自動で加熱を行い、メイン料理と汁物が同時に完成する。

 説明を聞いたとき、正直なところ驚いた。汁物を30分近くレンジの中で加熱すれば、蒸発したり、吹きこぼれたり、最悪の場合は発煙するのではないかと思ったからだ。

 しかしビストロは、まずマイクロ波で温度を上昇させ、その後グリル調理で上段の食材をこんがり焼き上げる。そして最後にスープを再加熱することで、メイン料理と汁物を同時に出来たての状態で仕上げるという。

「おまかせグリル&スープ」機能 解説スライド

 冷凍、冷蔵、常温の食材が混在していても対応できるのも特徴だ。「ビストロ」が20年間積み重ねてきた技術が結集されている。

実際にビストロでシュクメルリ&スープを調理してみた

 体験会では、栗原心平氏が監修した「鶏肉のシュクメルリ風グリル&刻み野菜のスープ」を参加者で実際に調理した。

登壇し調理する料理家の栗原心平氏

 グリルは鶏肉やパプリカを程よい大きさにカットしてチーズを乗せるだけ。スープは切り刻んだ野菜と水、コンソメを混ぜるだけ。スイッチを押せば、あとはビストロにお任せだ。

プレートに乗せる
スープの制作過程

 出来上がりを待っている間に登壇者の話を聞くことができ、まさに“ほったらかし調理”だった。

 30分後、食材のいい香りがしてきたところで完成。

湯気とももに完成品が登場
出来立ての蒸気がすごい

 完成した料理を見てまず目を引いたのは、鶏肉の焼き色だった。チーズはこんがりと焼き上がり、食欲をそそる見た目に仕上がっている。

 栗原氏はレシピ開発時に重視したポイントについて、「火が通るのは当然。その上で、しっかり焼き目が付くことを大事にした」と語った。

 確かに料理は味だけではない。見た目や香ばしさも食事の満足度を左右する重要な要素だ。単に加熱できるだけではなく、焼き目までしっかり再現できる点に、「ビストロ」の完成度の高さを感じた。

出来上がった料理

 実際に試食すると、鶏肉はジューシーで、チーズの香ばしさもしっかり感じられた。じゃがいもは火が通っていて柔らかい。スープも野菜のうま味が溶け出しており、手間をかけて作った料理のような満足感があった。

ビストロはどこまで進化したのか

 会場には「ビストロ」20周年を記念した展示も用意されていた。パナソニックの家庭用電子レンジ1号機をはじめ、歴代モデルが並ぶ様子を見ると、その進化の歴史がよく分かる。

歴代製品

 20年前の「ビストロ」は、温めやオーブン機能が中心だった。しかし現在では、冷凍食材をそのまま調理できる機能や、食材を並べるだけで自動調理する機能、スマートフォン連携機能まで搭載している。

 筆者自身も2024年発売の『ビストロ NE-UBS10C』をレビューした経験がある。

“スマホで具材を撮影するだけ“でプロ味に! 「料理界のドラム式洗濯機」と言うべき最新レンジの性能に驚き

最新のスチームオーブンレンジ「ビストロ」を使用し、共働きで忙しい中でも手軽に美味しい食事を準備する方法が紹介されている。

 当時も、食材を並べてスマートフォンアプリで写真を撮るだけで、驚くほど“いい感じ”に仕上がることに感心した。

 2025年には、市販の冷凍フライを自動で揚げられる「おまかせ熱風フライ」機能が登場。さらに今年は「おまかせグリル&スープ」が追加された。毎年のように進化を続けていることが分かる。こうした開発を支えているのが、約30名の調理科学の専門集団「Panasonic Cooking@Lab」だ。

登壇するPanasonic Cooking@Lab 明石英子氏
Panasonic Cooking@Lab 明石英子氏

 発表会では、Panasonic Cooking@Labメンバーが実際にスーパーマーケットでさまざまな冷凍食品を購入し、均一に火が通るか、焼き色は付くかといった検証を繰り返していることも紹介された。革命的な機能の裏側には、地道な検証の積み重ねがあるのだ。

忙しい日の「あと一品」を支えてくれる存在

 今回の体験を通じて感じたのは、この製品が平日の夕食づくりと非常に相性が良いということだ。

 筆者はこれまで、スープがほしいときはインスタント味噌汁や粉末スープを使うことが多かった。手軽ではあるが、「今日はちゃんと野菜が摂れていないな」と感じることも少なくない。しかし「ビストロ」なら、メイン料理を作りながら野菜たっぷりのスープも同時に完成する。栄養バランスを整えながら時短も実現できるのは大きな魅力だ。子育て世帯であれば、調理中に子どもの世話をしたり、洗濯物を畳んだりする時間に充てられるだろう。

 また、今年の夏も平年より気温が高くなると予想されている。暑い日にコンロの前に立ち続けるのは想像以上に負担が大きい。火を使わずにメインと汁物が完成する仕組みは、これからの季節に特に重宝しそうだ。

 今回試食したシュクメルリはワインとの相性も良く、ホームパーティーの一品としても活躍しそうだと感じた。機会があればぜひ他の栗原氏監修レシピの仕上がりも試してみたい。

 毎年様々な進化を遂げている「ビストロ」。これからの進化にも注目したい。

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