連載「わたしをつくるデスク」第6回:reny

外窓がない部屋を「光」でメリハリのある空間に 在宅エンジニアが目指した“理想の仕事場”の作り方

 机は自分だけの理想空間。仕事をするもよし、遊ぶもよし。どこに何を置くか、手に取ったもの一つひとつが“自分”を作っていく。

 連載「わたしをつくるデスク」第6回は、UIエンジニアのrenyさんにインタビュー。外窓がない部屋を4か月かけて理想の仕事場に作り変えた。今回は大きなポイントでもあるライティングの使い方と、理想の仕事場に対しての考え方を聞いた。

【連載:わたしをつくるデスク(第6回)】


reny
メーカー勤務のUIエンジニア。窓のない部屋でも心地よく働ける空間をテーマに、XやYouTubeで発信している。撮影経験で培った光の感覚を活かしたライティングや、集中しやすい空間設計が持ち味。

光で“癒し”と“集中”を生み出す

ーーデスクづくりにこだわるようになったきっかけについて、教えてください。

reny:それまでデスクは「使えればいい」としか考えていませんでした。部屋は狭くて、外窓もないので、条件から考えて手間をかける場所じゃないと思っていたんです。週の半分ほど在宅で仕事をしているのですが、昔のデスクは、仕事以外ではほとんど座りたいと思えなくて。

 そんなときに産休と育休に入って、一時期はデスクから離れていたんです。そのタイミングで、「復職後はもっと気持ちよく働ける場所にしたい……!」と思うようになりました。そこから約4カ月かけて、いまのデスク環境に変えていきました。

ーーrenyさんのデスクは光の使い方が印象的です。どのように作り込んでいったのですか?

reny:天井の照明だけだと空間がのっぺりして見えるので、デスクランプやフロアライトなど、小さい光をいくつか使っています。足元に置いたり上の方に置いたりと、いろんな高さに置くだけで、空間に奥行きが出るんですよ。

ーー色の変化も特徴的ですよね。

reny:集中したいときは白っぽい色。リラックスしたいときは温かい色……という感じで、色を変えて使い分けています。外にいると、朝から夜にかけて空の色が変わっていくと思うんですけど、その感覚を窓なし部屋でも感じられるようにしたかったんです。結果、メリハリもついて、かなり過ごしやすくなりました。

ーー光の色を変えるのにオススメなアイテムなどはありますか?

reny:手始めに、スマート電球を使ってみるのがおすすめです。私はPhilips Hueを使っていますが、最初はもっと手軽なものでいいと思います。小さなものでいいから、調光・調色できるライトを足すだけで、空間の印象はかなり変わるんですよ。

ーー照明が増えると配線の数も増えそうですが、どのように整理していますか?

reny:私は、デスク裏のケーブルトレーと、棚下のケーブルボックスにまとめています。以前はケーブルトレーをクランプで外付けしていたのですが、邪魔だったり容量が足りなくなったりして、隠しきれませんでした。いまはIKEAの『MITTZON/ミッツォーン』というデスクを使っているのですが、裏側のケーブルトレーが大きいのでおすすめです。

ーーデスク上にものがほとんどなくて、スッキリしていますね。

reny:集中できる環境づくりは、デスクづくりをするうえで一番こだわっているポイントです。もともと私は集中力が切れやすいタイプなので、デスク上に不要なものがあるだけで、すぐに気が散ってしまうんです……。基本的にデスク上は必要最低限のものだけを置いて、お気に入りの小物は棚に移すようにしています。

ガジェットは直感的な操作性が決め手

ーー機材周りについても教えてほしいのですが、選ぶポイントはありますか?

reny:デザインのシンプルさと機能性を重視して選んでいます。あとは直感的な操作ができるかどうかも大切にしていて、照明周りは人感センサーや音声操作ができるものを置いて、スマート化しています。なかでもBenQの『ScreenBar Pro』、Philips Hueの『Philips Hue ブリッジ』、Amazonの『Echo Pop』はとくによく使っています。

ーーとくに気に入っている機材はありますか?

reny:『Happy Hacking Keyboard(HHKB)』です。仕事ではWindows、プライベートではMacを使っているので、どちらのPCでも使いやすく、かつデザインがいいキーボードをずっと探していました。以前使っていたキーボードは、コマンドキーとコントロールキーの位置が違ったり、かなと英数の切り替えがしづらかったりなど、ちょっとしたストレスがあったんです。

 HHKBにしてからは、そのあたりがかなり快適になって、入力まわりの気持ちよさが一気に変わりました。見た目はミニマルなのに、カスタマイズ性が高いところも気に入っています。

ーーrenyさんUIエンジニアと伺いましたが、仕事をする上で役立っているアイテムはありますか?

reny:ハーマンミラーの『セイルチェア』ですね。アームレストはフルアジャスタブルタイプにして、デスクとほぼ同じ高さに合わせて使っています。アームレストに肘を置いたままキーボードを打つと、自然と背筋が伸びて長時間座っていても疲れにくいんですよ。背もたれの弾力もちょうどよく、以前より腰への負担が軽減されたように感じます。ちなみにこのチェアは昔から憧れていて、デスク環境がある程度整ってから思い切って購入しました……! 値段は張りましたが、買ってよかったと思える椅子です。

 もうひとつ気に入っているアイテムが、フェイクグリーンです。長時間モニターを見続ける仕事なので、少し視線を外したときに緑が入るだけでも気分が切り替わります。この部屋は、外窓がなく自然光も入らないため、本物の植物ではなくフェイクを置いています。

ーー最後に、今後アップデートしていきたいところがあれば教えてください。

reny:機能面は満足しているので、これからはリストレストやボルスタークッションなど、体を労わるアイテムを取り入れていきたいです。UIエンジニアに復職したらノートPCをデスク上に置くことになるので、PCスタンドも欲しくなりそうです。そのときの使い方に合わせて、これから少しずつアップデートしていけたらと思っています。

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